研究課題/領域番号 |
20K06219
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40030:水圏生産科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人水産研究・教育機構 |
研究代表者 |
下瀬 環 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水産資源研究所(横浜), 主任研究員 (70524792)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | ブダイ科 / スカファノケファルス / 宿主 / 寄生虫 / フエフキダイ科 / ディディモゾイド / 死亡率 / ヒブダイ / ブダイ / 寄生率 |
研究開始時の研究の概要 |
沖縄県で漁獲・水揚げされるブダイ科魚類の鰭や皮下には、寄生虫(吸虫綱スカファノケファルス属の1種の被嚢幼虫)が頻繁に見られる。この寄生虫は、見た目の悪さからブダイ科魚類の水産物としての価値を低下させるが、宿主であるブダイ科魚類自体に与える影響については不明である。本研究では、雌から雄に性転換するブダイ科魚類の生態に着目し、寄生が宿主の性転換に及ぼす影響について検証する。また、寄生された個体に現れる様々な影響を定量的に評価することで、寄生虫がブダイ科魚類の生態に及ぼす影響を総合的に解明する。
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研究成果の概要 |
沖縄県八重山海域でヒブダイ成魚を収集し、スカファノケファルス属吸虫の被嚢幼虫の出現を海域ごとに調べたところ、西表島南西部や石垣島北東部で寄生率が高く、西表島と石垣島の間の海域で低い傾向があることが分かった。宿主の肝臓重量や肥満度には、寄生による影響は確認できず、性転換への影響も不明であった。過去に収集したタチガミフエフキのデータを用い、スカファノケファルス属と同じ吸虫綱のディディモゾイド属寄生虫が宿主に及ぼす影響を数理モデルを用いて調べたところ、ディディモゾイドの寄生により、宿主個体の死亡率は未寄生個体の約1.5倍に増加すると推定された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
吸虫綱ディディモゾイド属の寄生が宿主の死亡率を上昇させることを、簡単なシミュレーションによって定量的に示すことができた。これまで、自然環境下で寄生虫が宿主に与える影響を定量的に評価した研究は極めて少ないため、本研究の手法や成果が今後の寄生虫研究に活かされることが期待される。また、寄生虫が水産物の価値を減少させるという従来の考えに加え、宿主への影響という視点を今後の寄生虫学に広めることにつながると期待される。
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