研究課題/領域番号 |
20K06220
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40030:水圏生産科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人水産研究・教育機構 |
研究代表者 |
古市 尚基 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水産技術研究所(神栖), 主任研究員 (70588243)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 乱流 / 粒子 / バー構造 / 沿岸浅海域 / 地形変化 / 物質輸送 / 乱流数値計算 / 水理模型実験 |
研究開始時の研究の概要 |
浅海域では砂浜域でのバー構造などの局所的な地形変化に起因して形成される流動場が物質や卵稚仔輸送,水産種の生活史に大きく寄与していると考えられるが、多様な外力条件の影響のため、輸送機構の実態把握のための現地調査は困難である。本研究は、高解像度の乱流数値シミュレーション手法ならびに水理模型実験手法を用いて理想化・単純化された条件下での検討を実施し、(1)浅海域の局所的な地形変化が鉛直断面上の流動・物質輸送に及ぼす影響を解明する、(2)得られた高解像度の乱流計算・実験結果に基づいて、既往の海洋流動モデルにおける鉛直方向の輸送効果の表現(定式化)に関する検証・改良を行うことを目的とする。
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研究成果の概要 |
浅海域では砂浜域でのバー構造などの局所的な地形変化に起因する流動が物質や卵稚仔輸送に大きな影響を及ぼすと考えられるが、多様な外力条件の影響のため、実態把握のための現地調査は困難である。本研究は、水理模型実験手法ならびに高解像度の乱流数値シミュレーション手法を用いて理想的条件下での検討を実施し、浅海域の局所的な地形変化が鉛直断面上の流動・物質輸送に及ぼす影響を調べた。バー構造の存在によって、バー背後の乱流運動、ひいては、粒子の鉛直輸送が強化されることが示された。このようにして小規模海底地形近傍の局所的な流体・物質輸送という流体力学・水産工学分野が係る課題に「ミクロな乱流」の観点から取り組んだ。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今日、地球温暖化によって海水温・水位・波浪等の条件が将来的に変化してしまう可能性が指摘されており、我が国における気候変動適応ならびに水産業の持続可能な発展の観点から、流動など海洋構造の特性を適切に把握・予測することは必要不可欠の課題である。本研究は、数値流動シミュレーション・水理模型実験を活用した理想的条件での高精度の取得データに基づいて、砕波・乱流過程等に起因する鉛直断面上の物質輸送特性に関する知見の進展を目指すものであり、沿岸浅海域での漁場・環境形成や生活史の理解向上、関連する流動シミュレーション能力の高度化などへの貢献が期待される。
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