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魚類の頭腎メラノマクロファージセンターは胚中心の機能を持つか

研究課題

研究課題/領域番号 20K06231
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分40040:水圏生命科学関連
研究機関北里大学

研究代表者

中村 修  北里大学, 海洋生命科学部, 准教授 (00306648)

研究分担者 筒井 繁行  北里大学, 海洋生命科学部, 准教授 (20406911)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
キーワードメラノマクロファージゼンター / マダイ / メラノマクロファージセンター / 免疫
研究開始時の研究の概要

魚類の腎臓や脾臓にはメラノマクロファージセンター(MMC)とよばれる、メラニン等の色素を含んだ細胞集塊があり、体内に投与された異物がここに蓄積される。哺乳類では体内に侵入した異物に対して抗体が作られるとき、リンパ節などに胚中心という領域が形成され、ここで突然変異を起こしたB細胞の中から親和性の高い抗体を持つものが選別される。魚類のMMCは胚中心に相当するのではないかと推測されているが、証明されていない。申請者らはマダイ頭腎からMMCを高純度で分離する方法を確立し、MMCで高レベルで発現する遺伝子に関する情報を得た。これをもとにMMCの機能解明を進め、胚中心との異同を明らかにする。

研究成果の概要

本研究では、先の研究でマダイ頭腎MMCでの発現が確認された、抗原提示に関わるMHCクラスⅡ、樹状細胞及び濾胞樹状細胞に強く発現するCD83の発現細胞、およびケモカインの一種CCL20の働きについて調べた。MHCクラスⅡαの保存性の高いα2ドメインの組み替え体を作製し、抗体を作製した。これを用いて免疫染色したところ、MMCが強く染色された。CD83については組み替え体を作製できなかった。CCL20の組み替え体を作製し、様々な組織由来の白血球を用いて遊走試験を行ったが、まだ明瞭な結果を得ていない。頭腎、体腎、脾臓のMMの形態および貪食能を調べた結果、組織間の差異が認められた。

研究成果の学術的意義や社会的意義

MMの少なくとも一部はMHCクラスⅡ分子を強く発現しており、T細胞への抗原提示を行うことが示唆された。また様々な異物に対する貪食能を持つことも示され、メラノマクロファージは魚類における重要な抗原提示細胞である可能性が高まった。この結果は、MMCは単なる異物の集積部位ではなく、適応免疫にかかわる構造体であることを示唆しており、未だ謎の多い魚類MMCの機能解明に向けた貴重な知見が得られた。異物を集める魚類MMCの働きが明らかになることで、効率的なワクチン開発の助けとなる情報が得られるものと期待される。

報告書

(1件)
  • 2022 研究成果報告書 ( PDF )

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

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