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ウナギ血清毒の分子構造および作用機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K06242
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分40040:水圏生命科学関連
研究機関東邦大学

研究代表者

塚田 岳大  東邦大学, 理学部, 准教授 (50596210)

研究分担者 後藤 勝  東邦大学, 理学部, 准教授 (80379289)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワードニホンウナギ / 血清毒 / X線結晶構造解析
研究開始時の研究の概要

本申請は、古くからの謎であるウナギの「血清毒」の解明に切り込む。この血清毒は、タンパク性で熱に弱く、摂取や接触により下痢、嘔吐、皮膚炎などの症状を引き起こすことが知られているが、毒の本体(遺伝子)はまだわかっていない。本研究の目的は、ウナギ血清毒を同定・単離し、その毒性を調べることにある。さらに、タンパク質X線結晶構造解析を組み込み、血清毒の立体構造から毒の作用機序を明らかにするとともに、他の生物種における血清毒遺伝子の探索を行い、魚類の血清毒の進化的意義を考察する。

研究成果の概要

本研究は、世界で初めてウナギ血清毒(EST)遺伝子を同定し、クローニングすることに成功した。さらに、ウナギ血漿からの精製法を確立し、ESTが約115kDaの血清タンパク質であることを突き止めた。In vitroでESTを投与すると、マウス腸を収縮させ、In vivo投与で、腹部や下肢を痙攣させた。このことから、ESTが筋肉をターゲットにしていることが示唆された。さらに,ESTを2回目に注射すると,アナフィラキシーを引き起こし,24時間以内に死亡することがわかった。熱変性したESTでは、このような作用がみられなかったことから、ESTの3次構造が毒性に重要であることがわかった。

研究成果の学術的意義や社会的意義

ウナギ血清毒の存在は古くから知られているが、長い間遺伝子が同定されることはなかった。本研究でウナギ血清毒遺伝子を同定し、精製法を確立したことで、ウナギ血清毒の解明に大きく近づいたことは学術的に意義がある。また、ウナギ血清毒の毒性を評価し、マウスの筋肉を強力に収縮させることがわかった。これによりウナギ血清毒研究を起点とした創薬研究へと展開できる可能性が高まり、その点で社会的な意義があるといえる。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022 2021

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] Purification of eel serum toxin and evaluation of its toxicity2023

    • 著者名/発表者名
      Endo A, Miyauchi A, Aoki M, Koyanagi T, Goto M, Wong MKS, and Tsukada T
    • 学会等名
      International Symposium on Aquatic Animal Physiology, Japan
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] ウナギ血清毒遺伝子の発見と精製法の確立2022

    • 著者名/発表者名
      遠藤綾乃、山口陽子、Marty K.S.Wong、後藤勝、塚田岳大
    • 学会等名
      第36回日本下垂体研究会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] ウナギ血清毒の全長クローニングと発現解析2021

    • 著者名/発表者名
      遠藤綾乃、塚田岳大
    • 学会等名
      第45回日本比較内分泌学会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

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