研究課題/領域番号 |
20K06255
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41010:食料農業経済関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
矢野 佑樹 千葉大学, 大学院園芸学研究院, 講師 (40618485)
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研究分担者 |
丸山 敦史 千葉大学, 大学院園芸学研究院, 教授 (90292672)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ゲノム編集食品 / 消費者 / 情報提供 / ゲノム編集 / 植物工場 / 食品 / 記事分析 / バイオテクノロジー / 消費者行動 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、最先端バイオテクノロジーと作物の栽培環境を高度に制御できる植物工場の“組合せ”が注目されている。こうした新技術に対する期待は大きい一方、誤解や不安を抱く消費者も多く、それらの安全性やメリットに関する情報提供の方法が重要な課題となっている。本研究では、施設園芸の海外展開先として有力な国々で調査を行い、新技術を組合わせて作出された農産物に対する人々の意識や情報源への信頼意識を明らかにし、それらを踏まえた情報提供効果を検証する。これにより、今後の海外展開戦略や技術開発の方向性、技術の理解促進に向けた啓蒙活動に有益な情報を提供する。
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研究実績の概要 |
本年度は、まず昨年度に実施した調査のデータを用いて、ゲノム編集食品の流通に対する賛否や安全情報へのアクセス、態度変容に影響を及ぼす要因を離散選択モデルによって分析した。しかしながら、分析に用いた変数間には複雑な関係があることが判明したため、構造方程式モデリングを用いて再度分析を行った。その結果、以下のことが明らかになった。第一に、食品安全の取組に対する信頼が低い人や、新技術に対する抵抗感が高い人は、ゲノム編集食品の流通に反対する傾向が見られた。また、安全情報へのアクセスは反対する確率を低下させた。第二に、食品安全への信頼と関心が低い人や、好きな理系科目がない人は、情報にアクセスしない傾向が見られた。信頼が低い人は、最初から反対する傾向があるだけでなく、情報へのアクセス率も低くなってしまうため、態度変容も期待できないことが判明した。第三に、新技術に対する抵抗感が高い人は、食品安全への関心が高い一方、信頼が低い傾向が見られた。また、好きな理系科目がない人は、信頼が低いと同時に関心も低い傾向が見られた。こうした技術や科学に対する関心や価値観は、ゲノム編集食品に対する態度に影響する「信頼」や「情報取得」に対して重要な影響を及ぼすことが明らかになった。これらの結果は、今後ゲノム編集食品に関する啓発活動を検討する際の資料になると思われる。 また、植物工場およびゲノム編集技術によって作出された農産物に対する消費者の態度や情報提供効果に関する調査を実施するための準備を行った。昨年度の調査をベースに海外調査を行う予定であったが、植物工場技術とゲノム編集技術を組み合わせることを評価してもらうことや、複数の異なる情報を提示することを考慮に入れ、選択実験を実施することを計画している。そのための文献調査や提示情報の作成等に時間を要したが、翌年度に調査をしっかり実施できるように準備している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本年度は、昨年度の調査から得られたデータ分析に時間がかかったことと、研究方法の変更によって必要になった文献レビューや調査票の準備等にも時間がかかったことから、調査の実施は翌年度に変更せざるを得なくなった。アンケートの回答者に提示する説明資料などの準備はしっかりと進めることができている。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度は、複数の国でWebアンケートを用いて選択実験を実施することを予定している。また、植物工場技術やゲノム編集技術に関する情報源に対する消費者の信頼意識や、情報提供効果などを明らかにする。予算の範囲内でできるだけ調査を実施したいと考えている。
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