研究課題/領域番号 |
20K06268
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41010:食料農業経済関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
山本 淳子 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 本部, ユニット長 (00355471)
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研究分担者 |
河野 恵伸 福島大学, 食農学類, 教授 (70355478)
大浦 裕二 東京農業大学, 国際食料情報学部, 教授 (80355479)
清野 誠喜 昭和女子大学, 生活機構研究科, 教授 (90225095)
加藤 弘祐 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 本部, 研究員 (70825322)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 高齢者 / 直売所 / 購買行動 / 困りごと / インタビュー / 店舗 / 食品 / 消費 / 食品選択行動 |
研究開始時の研究の概要 |
食料品店舗には数多くの農産物やその加工品が陳列され、多種多様な情報が提示されている。このような中で、認知機能が低下した高齢者が大きな負担や失敗を伴うことなく意図した商品を購入できることは、高齢者が健康や生活満足度の維持する上で重要であり、それには高齢者を支える同行者や販売者の関与が大きな役割を果たすと考えられる。本研究では、定性調査・定量調査を通して高齢者の農産物等食品の選択行動の特質を捉えた上で、他者(同行者や販売者)の関与(質問や説明、助言等)の影響を店舗での実験的調査(アイトラッキング等による)を通して明らかにし、高齢者にとって満足度の高い食品購入が可能となる条件を提示する。
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研究実績の概要 |
直売所(道の駅)において、高齢者の購買行動把握の一環として、花壇苗購入に際してのPOPの表示形態に関するアンケートを実施した。具体的には、花壇苗購入時に必要な表示項目(必要な日当たりの程度や、水やりの頻度、開花時期、一年草等の種類、その他全9項目)を選んでもらうとともに、それらの表示項目が「見やすい」と思うPOPを選択してもらった。POPは、6種類の表示項目について、1)各項目をそれぞれ異なる色を用いた四角で囲い、2段に配置する、2)各項目を横一列に配置(同色)、3)項目ごとに選択肢をすべて表示し(水やりの頻度は「多い」「ふつう」「少なめ」等)、該当するものに〇をつける、の3通りを作成した。 調査は2022年11月に、福島県内の道の駅にある花壇苗売り場で実施した。回答者は155人で、そのうち76%が60代以上であった。 回答を60代以降と50代以下で比較したところ、購入時に必要な表示として「水やり」や「種類」を挙げたのが、50代以下では約半数にのぼったのに対し、60代以降では2~3割と少なかった。一方、見やすいPOPの形態に関してはどちらの年代も、項目を横一列に配置したものを選択したのが半数を超え、選択肢すべてを提示したものを選択したのは1割程度であった。 以上の結果から、高齢者に特有の購買行動の摘出には至らなかったが、各年代を通じて直売所では、POP表示の情報量が多いものについては「情報過負荷」が発生する可能性があることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
農産物直売所において、過年度に検討した調査項目を用いた購買実験を実施する予定であったが、対象直売所との調整が難航したため、当初予定していた調査先・調査内容でのデータ収集ができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
調査の規模や方法を簡略化することを視野に、引き続き直売所での購買行動実験を計画し、データ収集を行う。また、当初は購買実験を実施し、その結果を踏まえてネットアンケートを実施することとしていたが、過年度の調査結果を援用して、アンケートを購買実験と並行して実施する。
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