研究課題/領域番号 |
20K06299
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41030:地域環境工学および農村計画学関連
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
宮本 英揮 佐賀大学, 農学部, 准教授 (10423584)
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研究分担者 |
中村 真也 琉球大学, 農学部, 教授 (30336359)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 土壌水分量 / COSMOS / 熱外中性子 / 土壌水分・加速度センサ / 斜面 / IoT / 宇宙線中性子 / 加速度 / 土壌水分 / 斜面崩壊 |
研究開始時の研究の概要 |
降雨特性の変化に伴って土砂災害が増加・激化するなか,“リアルタイム観測データに基づく災害予測力の向上(早い察知)”を実現し,レジリエントな防災・減災システムを確立することは,土砂災害大国・日本の悲願である。本研究では,研究代表者のグループが開発を先導する宇宙線土壌水分観測システム(COSMOS)および土壌水分・加速度センサネットワークの相互補完的観測連携システムを活用し,これまで不可能とされた突発的な斜面崩壊のリアルタイム危険度診断を実現し,ハード主体の従来型の防災対策から情報基盤の強靭化を中心とした減災対策への転換の方途を示すことを目指す。
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研究成果の概要 |
宇宙線土壌水分観測システム(COSMOS)を用いて,急斜面おける熱外中性子数の変化を観測した。そして,大気圧,絶対湿度,バックグラウンド中性子数の3者に基づいて補正した熱外中性子数(N)と,COSMOS近傍の10 ,30,50 cmに埋設した土壌水分センサによる体積含水率(θ)との応答関係を解析した。1時間間隔で観測したNのばらつきが大きかったため,それと土壌水分センサによるθの1時間平均値に対する明確な応答関係を見出せなかったものの,Nの1日または半日平均値と深さ10 cmのθとの負の応答関係を見出した。急斜面に同法を適用すると表層土のθの日単位の変動を把握できることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
①COSMOSによる斜面の熱外中性子観測を通して,土壌水分センサで測定した体積含水率と中性子数との関係を見出したうえで,点水分量と面水分量の挙動の差異を明らかにしたことにより,観測スケールの異なる2つの手法を組み合せて利用することの有用性を示すことができた。 ②点水分量および面水分量に加え,斜面内部の加速度データを測定することによって,降雨を誘因とする土砂災害の早期検知やリアルタイム危険度評価の実現可能性を示し,データ駆動型減災技術の社会実装の方途を示した。
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