研究課題/領域番号 |
20K06328
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41040:農業環境工学および農業情報工学関連
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研究機関 | 桐蔭横浜大学 |
研究代表者 |
佐野 元昭 桐蔭横浜大学, 医用工学部, 教授 (90206003)
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研究分担者 |
杉本 恒美 桐蔭横浜大学, 工学研究科, 教授 (80257427)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 植物の水ストレス / 葉の固有振動数 / Webカメラ / 深層学習 / 最適灌水制御 / Webカメラ映像 / 植物工場 |
研究開始時の研究の概要 |
葉柄のたわみによる葉身の変位振動の固有振動数は日周変化を示すことが分かってきており、その変化が、植物の水ストレスの状態によって変化するため、それを利用した非侵襲的な植物の水ストレス推定が提案されている。しかし、相関追尾法による葉の固有振動数の自動計測は困難であるため、本研究では、フレーム画像をブロックに分割し、ブロック内の平均画素値の変動から葉の振動を計測する方法を提案してきた。しかし、どのブロックが葉の固有振動数を反映するのかは人間が判定していたため、その判定に、近年注目されている深層学習の適用を試みる。また、Webカメラの映像から、直接、植物の水ストレスが学習できないかについても検討する。
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研究成果の概要 |
植物の水ストレスの推定法として、我々は葉の固有振動数に着目しており、これまでに、植物が水ストレスを受けると、葉の固有振動数の日周変化の振舞が変化することを示してきた。また、葉の振動数の計測法として、相関追尾に必要な注目領域を必要としない矩形領域分割法を考案し、所望の矩形領域の選択に畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を利用することにより、固有振動数計測の自動化を試みた。 その結果、ほぼ90%の精度で矩形領域を判別することができ、そのCNNを適用して、自動的に葉の固有新層数の日周変化のグラフを描かせたところ、若干の外れ値は存在するものの、人間の判断で作成したものとほぼ同様の結果が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
葉の固有振動数の日周変動がどのような機序で起きているのか、またその振る舞いは植物の種類によってどのように異なるのかなど、まだまだ調べなければならないことは数多く存在するが、何れにしても、植物の水ストレスが、葉の固有振動数の日周変化により推定できるということは学術的にも興味深い。 また、今回の研究をもとに、葉の固有振動数が自動的に計測できるようになり、それにより植物の水ストレスの状態が実時間かつ非侵襲的に推定できるようになれば、植物の最適灌水制御システムに向けての大きな前進となり、土耕栽培の植物工場などへの応用が期待される。
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