研究課題/領域番号 |
20K06335
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41050:環境農学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
牧野 知之 東北大学, 農学研究科, 教授 (60354106)
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研究分担者 |
菅野 均志 東北大学, 農学研究科, 准教授 (30250731)
濱本 亨 東北大学, 農学研究科, 助教 (80877100)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 土壌 / 鉄酸化物 / ヒ素 / 安定同位体 / 酸化還元 / 黒ボク土 / 鉄(水)酸化物 / 鉄鉄鉱物 / 水稲 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、これまでの研究成果を基に、以下の3つの研究を行い、黒ボク土のもつ特異的なポイズ機能(酸化還元にたいする強い緩衝能・抵抗性)と土壌鉄の低溶解性のメカニズムを解明し、新たな水稲ヒ素低減技術につながる知見をうる。 [1] 湛水還元に伴う黒ボク土および非黒ボク土のマンガン・鉄・ヒ素溶出過程の比較解析 [2] 57Feを用いた黒ボク土における土壌鉄鉱物の特異的低溶解性のメカニズム解明 [3] 黒ボク土の特異的ポイズ機能を利用した水稲のヒ素低減効果の解明
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研究成果の概要 |
黒ボク土と非黒ボク土に57Fe酸化物を添加し湛水培養を行い、57Feをトレーサーとして土壌鉄の溶出を比較した。非黒ボク土は57Fe添加で土壌鉄の溶出が減少、As溶出も低下した.黒ボク土は同添加後に土壌鉄溶出量が低減しなかった。湛水培養で供給される電子が非黒ボク土では土壌鉄と資材鉄に均等に分配され、黒ボク土では土壌鉄の電子受容性が低い事を示唆する. 一方、黒ボク土の沖積土への混合で土壌溶液のAs濃度低下とSi/As比上昇が認められ、玄米総As濃度は低下した。黒ボク土の還元条件下では、As(Ⅲ)の吸着能が高く、非晶質鉄と多量のケイ酸がAsの相対量を増加させ、玄米中のAs低減に寄与すると推測した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
黒ボク土は、非黒ボク土に比べて、湛水培養における土壌鉄の溶解性が特異的に低いが、その詳細なメカニズムは十分に解明されていなかった.本研究では、安定同位体57Feをトレーサーとして含有する57Fe鉱物の利用により、「湛水条件下の黒ボク土における土壌鉄の低溶解性のメカニズムを解明した。この点が、既存の研究にはない、本研究の学術的独自性と創造性の中核となるものである. また、本研究により、黒ボク土と非黒ボク土の鉄およびヒ素の挙動が解明されることで、農業や土壌管理における合理的な手法の確立、さらには玄米中のAs低減を通じた食品の安全性向上への貢献が期待される.
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