研究課題/領域番号 |
20K06346
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41050:環境農学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
寺岡 行雄 鹿児島大学, 農水産獣医学域農学系, 教授 (40264105)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 放置モウソウチク林 / 輪伐期 / 生存稈年齢 / 枯死率 / 竹材成分 / 帯状皆伐 / 竹林再生 / 稈年齢推定モデル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、放置モウソウチク林から竹バイオマスを供給するための資源循環モデルの構築を目的としている。鹿児島では竹材をパルプ原料とする事業が始まっている。大量の竹材供給は皆伐で生産される可能性が高いが、放置モウソウチク林の皆伐後の再生過程と輪伐期は不明である。2005年度に帯状伐採を行った放置モウソウチク林での新竹の発生と現存稈の枯損状況を継続調査しており、1)放置モウソウチク林の稈の生命表を作る、2)年齢構成を推定するモデルである稈年齢推定行列を使った竹林再生モデルを構築し、3)放置モウソウチク林皆伐生産における輪伐期の提示による竹材資源供給の可能性を検討する、という3つの目的の達成を目指す。
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研究実績の概要 |
大部分のモウソウチク林が放置され、その取り扱いが社会問題化している。モウソウチクを資源として利活用するためには、将来にわたってどの程度の量の利用が可能なのかは、資源循環を決めるモウソウチク林の輪伐期で考えることができる。小面積帯状伐採からの回復過程の結果から、モウソウチク林の資源循環と輪伐期について検討した。 伐採区および対照区の8年間の発生稈本数・枯死稈本数・生存稈本数・発生稈と生存稈の平均DBHを集計した。生存稈本数の飽和状態について、放置竹林では生存稈本数が定常状態にあると想定し、対照区の平均生存稈本数を飽和状態と定義した。8年間の枯死のデータを用いて、稈年齢と枯死率の関係をリチャーズ関数にあてはめ、稈年齢15年生までの枯死率を算出した。伐採区での生存稈密度が4800本になるまでの期間をリチャーズ関数に当てはめて推定したところ、13年で4800本になることがわかった。したがって、伐採後13年で放置竹林の状態に戻ると示唆された。モウソウチク林伐採後の再生状況について論文として取りまとめた。 さらに、比較対象として愛媛県内で2018年に伐採されたモウソウチク林を対象として、その後の回復状況を調査した。伐採方法は皆伐、帯状伐採、定性間伐であった。伐採後再生した稈の年齢と胸高直径及び稈密度を伐採種類ごとに調査し取りまとめた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究成果の取りまとめや比較対象の愛媛県での事例調査などを遂行できているため
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今後の研究の推進方策 |
本課題の目的である、モウソウチク林伐採後の再生状況からの輪伐期の設定について、調査データを取りまとめ、論文として発表する。 鹿児島県の森林総合研究開発センターでも、伐竹後の再生について研究を進めているため、情報を交換し成果に反映させる。 さらに国際学会に参加し意見交換を行い、次の課題設定と研究展開に寄与できる人的交流を行う。
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