研究課題/領域番号 |
20K06352
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41050:環境農学関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
鈴木 智順 東京理科大学, 教養教育研究院野田キャンパス教養部, 教授 (50256666)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 光触媒 / ダイヤモンド電極 / 汚水処理 / 殺菌 / 細菌叢解析 / トリハロメタン / 有効遊離塩素 / 低環境負荷 / オゾン / 微生物叢 |
研究開始時の研究の概要 |
研究代表者の研究室で運用しているモデル浄化槽で生物学的処理を行った処理水に対して、二酸化チタンをコーティングしたチタンメッシュシートと、ホウ素をドープしたダイヤモンド電極を用いて、残存有機物の分解と微生物の殺菌を効率的に行うシステムを開発し、さらには、その殺菌メカニズムの解明についての研究を行う計画である。
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研究成果の概要 |
光触媒とホウ素添加ダイヤモンド(BDD)電極を併用した低環境負荷な処理システムの構築を本研究の目的とした。 有機物分解率が高く、トリハロメタンであるクロロホルムの生成量が低い電流値を30 mAとした。光触媒とBDD電極を併用することで有機物分解に相乗効果が確認されたが、殺菌されない細菌の存在が確認された。殺菌耐性メカニズムはペプチドグリカンの関与も示唆された。BDD電極単独と比較して、光触媒を併用することで有効遊離塩素の生成量が10%に抑えられることが確認されたことから、本併用処理システムは環境汚染物質を生成しにくい技術となる可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
光触媒反応は汚水処理にあまり有効ではないとの研究がこれまでには報告されていたが、本研究により、BDD電極反応を併用することで、相乗効果的に有機物を分解することが示された。また、BDD電極単独で汚水処理を行うとクロロホルムが生成されてしまうが、光触媒反応を併用することで、クロロホルムの生成が大きく抑えられることも示された。つまり、本研究により環境低負荷な汚水処理システムの構築が可能となった。 本併用処理システムによって殺菌も可能であることが示されたが、完全殺菌は達成されなかった。しかし、殺菌メカニズムの一端が本研究で示唆されたことで、完全殺菌に向けた改良方策も考案できると思われる。
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