研究課題/領域番号 |
20K06361
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42010:動物生産科学関連
|
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
杉山 稔恵 新潟大学, 自然科学系, 教授 (10272858)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | ニワトリ / 骨 / 筋 / イリシン / オステオカルシン / クロストーク機構 / 骨格構築 / クロストーク / 家禽 |
研究開始時の研究の概要 |
現在、肉用鶏においては脚弱が、卵用鶏においては破卵が頻発し、養鶏産業に多大な損失をもたらしている。これらは、成長期において十分な骨量や骨密度を有した骨格が構築されないため、急速な体重増加や高い産卵性に耐え切れず発症する。したがって、脚弱や破卵を防止するには、強健な骨格を構築することが不可欠である。本研究では、骨格筋より分泌されるイリシン(マイオカイン)と骨より分泌されるオステオカルシン(オステオカイン)の発現と作用機序を明らかにするとともに、この骨と筋のクロストーク機構を利用した強健な骨格の構築方法の確立し、脚弱の防止や卵殻質の改善を図る。
|
研究成果の概要 |
家禽では起立不能の脚弱あるいは卵殻の薄化による破卵が頻発し、多大な経済的損失を養鶏産業にもたらしている。これらは、成長期に強健な骨格を構築できず、成長とともにそのひずみにより発症する。本研究では、肉用鶏胚と卵用鶏胚における骨と筋のクロストーク機構を解明し、比較した結果、骨由来のオステオカルシンが筋形成を、筋由来のFNDC5/イリシンが骨形成を調節している可能性を見出した。今後、これらの研究成果を基盤とし、家禽の脚弱や破卵が防止されることが期待される。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、家禽における骨(オステオカルシン)と筋(FNDC5/イリシン)のクロストーク機構を明らかにしたものである。本研究成果は、肉用鶏における脚弱ならびに卵用鶏における破卵の防止をもたらし、日本国民はもちろんこと世界中の人々へ安全・安心な畜産物の持続的な供給を可能とする。また、家禽の強健な骨格構築をもたらすことで動物福祉の向上に寄与する。さらには、本研究成果は、ヒトの加齢に伴う筋量減少症(サルコペニア)や骨粗しょう症の解明に貢献するものと考える。
|