研究課題/領域番号 |
20K06369
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42010:動物生産科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
中島 一喜 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 畜産研究部門, 上級研究員 (70370583)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | mTORC1 / mTORC2 / 骨格筋 / 鶏 / アミノ酸 / 鶏骨格筋 / 鶏培養骨格筋細胞 / リジン / アルギニン / mTORシグナリング / ニワトリ / mTOR / 筋肉細胞培養 / 肉用鶏 |
研究開始時の研究の概要 |
骨格筋量は、タンパク質の合成量と分解量のバランスで調節されている。その制御が可能になれば、正味のタンパク質生産量を増加することができる。本研究は、骨格筋におけるタンパク質合成ならびに分解を同時に制御しているmTORを活性化することにより、鶏骨格筋量の増大を目指す。近年、急速に明らかにされつつあるmTORには、機能が異なる複合体mTORC1ならびにmTORC2が存在する。そこで、これらを制御する成長因子・栄養素とタンパク質代謝制御機構の違い、ならびに骨格筋量との関係をin vitroおよびin vivoの両面から検討し、mTOR制御による鶏骨格筋量の増大の可能性を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究は、鶏培養骨格筋細胞ならびに肉用鶏ヒナを用いて、ホルモン、成長因子ならびに栄養素がmTOR complex 1ならびに2(mTORC1・mTORC2)活性に及ぼす影響を調べた。その結果、インスリン、IGF-I、アミノ酸ならびにクロロゲン酸よりmTORC1活性は促進し、インスリンならびにIGF-IはmTORC2活性も促進した。また、タンパク質栄養によりmTORC1活性は制御されており、特に、アルギニンがmTORC1活性を促進し、鶏骨格筋タンパク質代謝に影響を及ぼすことが明らかになった。以上の結果は、鶏骨格筋において、mTORC1ならびにmTORC2の制御因子は異なることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、鶏骨格筋においてmTORを栄養生理学的に制御し、骨格筋量の増加の可能性を検討することを目的とし、栄養生理学的手法で鶏骨格筋のmTORを活性化することは可能であり、特に、アミノ酸(アルギニン)でmTORならびにタンパク質代謝が制御されていることを明らかにした学術的意義は大きい。また、家畜飼養の観点から、飼料中タンパク質含量の改変によるmTORを介した鶏骨格筋タンパク質代謝の制御が可能であり、鶏肉生産の増加への貢献が見込まれることから社会的意義は大きいと考えられる。
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