研究課題/領域番号 |
20K06372
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42010:動物生産科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
平尾 雄二 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 畜産研究部門, グループ長 (10355349)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 卵母細胞 / 顆粒膜細胞 / 体外発育 / 基底膜 / コラーゲン / ラミニン / 成長因子 / ウシ / 細胞外マトリックス / マトリゲル / サイトカイン |
研究開始時の研究の概要 |
哺乳類卵母細胞の体外発育において、基底膜を完全に残す方式よりも基底膜を取り去った場合に優れた発育成績が得られている。しかし、生体内で発育した卵母細胞の体積や能力に比べると劣ることから、何らかの因子が不足していると考えられる。本研究では、基底膜を構成する成分を個別に培養系に追加してその影響を検証することにより、卵母細胞の発育における基底膜成分の役割を理解し、機能部分を抽出して利用する技術を開発する。
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研究成果の概要 |
ウシやマウスなどの哺乳類卵母細胞の体外発育培養では卵胞全体を培養する三次元(3D)培養と基底膜から内側の卵母細胞・顆粒膜細胞複合体を平面的な支持体上で培養する二次元(2D)培養が行われている。卵母細胞の発育期後半を達成させる培養については、2D培養の成績は3D培養よりも優れている。しかし、生体内の発育には及ばず、2D培養にさらに添加すべき因子があるものと考えられる。2D培養で除去する基底膜は様々な機能をもつことが明らかにされてきている。本研究では基底膜を構成する成分を培養系に添加してその影響を調べた。その結果、培養インサート上のラミニン被膜が卵母細胞の発育に影響を及ぼすことが認められた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
卵母細胞のみならず哺乳類の組織培養において3D培養の利用が増えている。ただし、卵母細胞の体外発育においては、主な研究対象であるマウスとウシでは2D培養が優れている。効果の優劣が生じる理由は不明だが、2D培養では卵胞の基底膜を除去する点で3D培養と異なる。基底膜には裏打ちシートの役割に加えて、能動的な機能を有することが明らかとなりつつある。2D培養における卵母細胞の発育が生体内よりも劣るため、基底膜の機能的な側面を調べるための有効な培養モデルとなる可能性がある。本研究は発育途上の卵母細胞を2Dの方法で培養し、発育における基底膜成分の役割を理解し、優れた培養系の開発を目指すものである。
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