研究課題/領域番号 |
20K06377
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42010:動物生産科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
谷口 幸雄 京都大学, 農学研究科, 准教授 (10252496)
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研究分担者 |
山田 宜永 新潟大学, 自然科学系, 教授 (40253207)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 希少動物の保全 / 遺伝的多様性 / トキ / ゲノム / DNA多型マーカー / 主要組織適合遺伝子複合体 / 次世代シーケンサー / multiplex-PCR / マーカー型タイピング / 次世代シークエンサー |
研究開始時の研究の概要 |
希少動物である「トキ」の保全においては、集団の遺伝的多様性の維持が重要な課題である。現在の日本トキ集団は、1999-2007年にかけて中国から寄贈された5個体を始祖として形成されてきたが、2018年にさらに2個体が導入された。本研究では、新たに導入された始祖2個体が日本トキ集団の遺伝的多様性の増大にどのように寄与するかを明らかにするとともに、始祖7個体間で検出されたDNA多型マーカーを利用し、日本トキ集団の遺伝的多様性を評価する手法を開発し、個体識別や親子鑑定、交配計画の策定等に有効なゲノム情報に基づく遺伝的多様性評価・管理システムを構築する。
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研究成果の概要 |
希少動物トキの保全においては、集団の遺伝的多様性の維持が求められる。本研究では、ゲノム情報を利用した日本トキ集団の遺伝的多様性の評価法の開発を進めた。はじめに、次世代シークエンサー(NGS)を利用した手法により、2018年に導入された新規始祖2個体に特異的なDNAマーカーを検出した。また、免疫応答に重要な主要組織適合遺伝子複合体(MHC)領域の多様性の解析では、始祖個体群7羽(従来の5羽と新規2羽)の持つMHC領域のハプロタイプが5種類であることを明らかにした。さらに、272個のDNAマーカーとMHC領域遺伝子型を同時にタイピングするmultiplex-PCR/NGS法をおおよそ確立した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本トキ集団の遺伝的多様性を維持するためには、ゲノム情報を利用した遺伝的管理が求められる。250以上のDNA多型マーカーを判定する新たな手法の樹立は、個体識別や親子判定を可能にするのに加え、集団の遺伝的多様性を維持する交配計画の策定や野外へ再導入する個体の選定にも有用な情報を提供すると期待される。
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