研究課題/領域番号 |
20K06383
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42010:動物生産科学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
白木 琢磨 近畿大学, 生物理工学部, 准教授 (10311747)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 畜産 / 肉質 / 血清メタボローム / NMR / 機械学習 / メタボローム / メタゲノム / 豚肉質 / 個体差 / ビッグデータ / 自動化 / 肉質理化学分析 / NMRメタボローム / 脂肪細胞分化誘導活性 / エコフィード / 豚血清 |
研究開始時の研究の概要 |
TPP後の日本においては、畜産物の国際競争力アップのため、価格競争ではなく肉質向上が最優先のテーマである。しかし、肉質はと畜後の肉ブロックでしか解析することができないため、肉質向上のための飼料操作は複数年にわたって試験研究を繰り返すことでしか改善が出来ない。本研究では、肉質判定のための血清メタボローム解析技術の確立とその簡易化を行う。生きた個体での肉質判定が可能になれば、肥育中の飼養変更が可能になり、肉質向上の効率が格段に上がることが期待される。さらに血清代謝物データベースを整備することで、将来ゲノム情報と共にビッグデータとして利用可能になり、一般農家での肥育管理の向上が期待できる。
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研究成果の概要 |
畜産における肥育中の飼養条件が肉質向上に寄与するかどうかを効率的に判断するために、生体血清メタボローム解析技術の確立とその簡易化を行った。本研究では栄養学的に飼料との関連付けが簡易であるメタボローム解析の中でも、サンプルの前処置が簡単で再現性の高いNMRメタボロームを行った。NMRシグナルから代謝物量を定量する既存技術はどれも得られたピークの6割程度の同定にとどまるため、本研究では新たにNMRで得られたピークすべてを用いた解析法を開発した。本技術により飼料の異なる区間の比較だけでなく、区内での個体差も比較できるようになり、新たな飼料成分の肉質への寄与が議論できるようになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
畜産物の国際競争力アップのため、価格競争ではなく肉質向上が最優先のテーマである。しかし、一般農家での飼養肥育管理は経験に依存しているのが現状であり、人の健康診断なみに家畜データもビッグデータとして活用する必要がある。育種の分野ではゲノム解析が進んでいるが、餌の違いによる肉質への影響は環境要因であり、ビッグデータの整備が進んでいなかった。本研究により生体血清データの解析方法が確立されたため、飼料、血清メタボローム、肉質の相関が明らかになる可能性がある。実際に本研究で開発した技術と結果を基にした実証試験が2023年度より始まっており、国産畜産物の高品質化に貢献できる可能性がある。
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