研究課題/領域番号 |
20K06398
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 酪農学園大学 |
研究代表者 |
大塚 浩通 酪農学園大学, 獣医学群, 教授 (40327458)
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研究分担者 |
村田 亮 酪農学園大学, 獣医学群, 講師 (50590311)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | マクロファージ / M1/M2 / 乳汁 / 脂肪酸 / サイトカイン・ケモカイン / サイトカイン / ケモカイン / 乳房炎 / ウシ / メディエーター / 機能 / 乳牛 / 乳脂質 |
研究開始時の研究の概要 |
乳牛の乳房内マクロファージサブセットとその機能に及ぼす乳脂肪の意義を解明し、常在細菌に対する防御能の恒常性維持のための科学的基盤を確立する。 培養系においてマクロファージサブセットの解析系ならびに機能評価系を確立、確立した解析系を用いた培養系における脂肪酸添加培養によるマクロファージ機能解析、生体から採取した検体を用いて乳牛の飼養内容が乳房内マクロファージの機能に及ぼす影響を解明し、乳汁中の細菌の動向との関係を明らかにすることを最終的な目標点とする
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研究成果の概要 |
乳牛の乳汁中マクロファージのM1/M2変化における脂肪酸の影響について検証した結果、末梢血単球に比べてM2に反応することが観察された。また培養系にてマクロファージは乳を取り込んでM2活性が促進することが示された。さらに単球の脂肪酸のうちω6であるリノール酸の添加培養によりM2が促進したことから、リノール酸を多く含む乳は乳汁中のM2マクロファージを活性化させる可能性があった。一方で細菌が検出された乳においてIL-6やIL-8などM1系のサイトカイン遺伝子発現量が高いことが示され、乳牛の乳房では細菌の侵入によりM1の機能活性を促しながら恒常性を維持しているものと示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では泌乳牛の乳汁マクロファージがM2マクロファージを優性に維持されており、細菌の侵入に対してM1マクロファージが反応して炎症に至るのを防いでいることが示唆された。またリノール酸はマクロファージをM2マクロファージに誘導することが考えられ、乳房炎の発症予防を考慮する上で、脂肪酸が過多になるような飼養管理を軽減させるなど実際の飼料設計を計画するための配慮すべき知見となる。
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