研究課題/領域番号 |
20K06406
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
小林 進太郎 北海道大学, 獣医学研究院, 准教授 (00634205)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | フラビウイルス / 脳炎 / ミクログリア / DAM / 活性化 / 神経細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
世界的に流行し人獣共通感染症の原因となるフラビウイルスの感染によって起こるフラビウイルス性脳炎の病態形成機構の解明のために、神経向性フラビウイルス感染により産生される神経保護または傷害型ミクログリアへの活性化を促す分子スイッチ因子を特定し、活性化ミクログリアの神経病態における役割を明らかにし、ウイルス性脳炎発症機序における活性化ミクログリアの重要性を証明する。本研究によりミクログリアの神経保護機能を活性化または、傷害機能を抑制する方法が明らかになり、ウイルス性脳炎だけでなく、他の中枢神経系疾患の病態形成機構の解明の道筋となりえる。
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研究成果の概要 |
世界中で流行しているフラビウイルスの感染によって起こる脳炎の病態形成機構の解明のために、神経向性フラビウイルスの感染により活性化されるミクログリアのサブタイプの多様性および、病態形成に重要な役割を果たす活性ミクログリアのサブタイプについて解析した。その結果、神経向性フラビウイルスが感染したマウスの脳組織では様々なサブタイプのミクログリアの活性化が誘導されることが明らかになった。また神経変性疾患などの脳内に認められ病態形成との関連が示唆される疾患関連ミクログリアがフラビウイルス感染細胞の近傍に局在することが明らかになり、フラビウイルス性脳炎の病態形成との関連が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神経向性フラビウイルスの感染による脳炎病態形成において、単一ではなく、様々なサブタイプのミクログリアが活性化されることが明らかになった。さらに多様な活性化ミクログリアの中でウイルス感染細胞の近傍に存在する疾患関連ミクログリアが脳炎病態形成に重要な役割を果たす可能性が示唆された。これらの結果はフラビウイルス性脳炎の病態形成機構の解明の基礎的基盤となり、未だないフラビウイルス感染症の特異的治療法の開発につながることが期待される。またウイルス感染におけて様々なサブタイプのミクログリアの存在を明らかにした本研究成果はミクログリアを含む神経科学の研究のさらなる進歩につながる可能性を有している。
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