研究課題/領域番号 |
20K06421
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
鈴木 亨 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 動物衛生研究部門, 上級研究員 (10362188)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 腸管オルガノイド / 牛 / 消化器病ウイルス / ウイルス分離 / 多分化能 / 自己複製能 / 感染メカニズム / in vitro培養 / 腸管上皮細胞 / 腸管上皮幹細胞 / シグナル伝達経路 / 制御因子 / 腸管 / オルガノイド |
研究開始時の研究の概要 |
他の動物種に比べて研究が遅れている牛の消化器病ウイルスについて、その研究を飛躍的に進展させるために、国内外でまだ報告がない牛の腸管オルガノイド(3次元組織体)を樹立する。さらに、それを用いた消化器病ウイルスの実験感染系を確立することで牛個体の感染実験に代わる画期的な研究ツールを開発する。
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研究成果の概要 |
本研究で樹立した牛腸管オルガノイドは遺伝学的および組織形態学的解析を通じて生体の腸管構造と類似した3次元組織体を形成すると共に、連続継代しても自己複製能力が維持されていることを明らかにした。加えて、培養細胞での分離が困難であった牛コロナウイルスや牛ロタウイルスに対して、本来の自然宿主に由来する本オルガノイドを用いることで、それらを効率的に分離できることを明らかにした。これらの事実は、本オルガノイドが実施困難な動物実験に代わって消化器病ウイルスの感染・発病メカニズムを解明する上で有用な研究ツールとなることを証明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で樹立した牛腸管オルガノイドは動物実験と異なり特殊な施設並びに多大な労力や時間を必要とせず、実験室内で牛消化器病ウイルスの感染動態を観察・解析することが可能である。そのため、他の動物種に比べて遅れている当該分野の研究を一気に加速化させる有用な研究ツールとなる。また、これまで適した培養細胞がないために困難であった牛消化器病ウイルスの分離を飛躍的に向上させる。さらに、本研究ツールの開発は社会的関心が高まる3Rの原則に合致しており、動物福祉などの社会一般の公共福祉に大きく貢献する。
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