研究課題/領域番号 |
20K06429
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
酒井 洋樹 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (40283288)
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研究分担者 |
村上 麻美 岐阜大学, 応用生物科学部, 助教 (30597125)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ペルオキシレドキシン / 犬 / 腫瘍 / 免疫組織化学 / 血管肉腫 / Peroxiredoxin / 抗酸化酵素 |
研究開始時の研究の概要 |
抗酸化酵素であるペルオキシレドキシン(PRDX)の異常がヒトの悪性腫瘍において腫瘍の増殖に関与すること知られているが,犬の腫瘍ではその情報は皆無である。犬の腫瘍増殖とPRDXの関連の解明により,PRDXを治療標的とできるだけでなく,高等動物の共通した腫瘍化機構の存在を知る手掛かりとなる。本研究では,犬の腫瘍におけるPRDXの異常,腫瘍増殖における役割の解明および治療標的としての可能性を検討する。
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研究成果の概要 |
犬の正常組織でのPRDX1および2の発現は他の動物種と同様であった。犬の扁平上皮癌では,予後が悪い口腔扁平上皮癌において,皮膚扁平上皮癌よりPRDX1の陽性スコアが高く,口腔扁平上皮癌においてPRDX1,その悪性動態に関与している可能性が考えられた。正常なリンパ節では陰性を示すPRDX1が,T細胞性リンパ腫で陽性であったことから,PRDX1免疫染色はリンパ節の過形成とリンパ腫を鑑別しうる可能性を見出した。悪性の血管肉腫で,PRDX1および2の陽性スコアが顕著に高く,犬の血管肉腫細胞株での,PRDX1の発現抑制により, PRDX1は犬の血管肉腫細胞の細胞増殖亢進に関与する可能性を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において,これまで報告のなかった犬の正常組織および腫瘍におけるPRDX1および2の発現についての免疫組織学的特徴を明らかにした。さらに扁平上皮癌,T細胞性リンパ腫,血管肉腫をはじめとした,いくつかの腫瘍では,腫瘍におけるPRDXの発現亢進の,腫瘍化や悪性化への関与が示唆された。
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