研究課題/領域番号 |
20K06445
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42030:動物生命科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
森本 裕子 京都大学, 医学研究科, 特定研究員 (90540097)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 活性酸素 / 精子幹細胞 / 酸素応答 |
研究開始時の研究の概要 |
1) 体細胞の酸素濃度感知に関わるHif1a分子が生殖細胞でも同様な役割を果たすのかを明らかにすると共に、2) これらの分子がROSの産生に及す経路を分子レベルで同定する。更に、3)酸素応答に関わる遺伝子群を機能的に同定し、4)酸素レベルのモニターに重要な分子であるHif1aとその下流分子であり酸素レベルと代謝をリンクするc-Myc遺伝子に着目し、酸素応答が精子幹細胞の代謝に及ぼす影響を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では以下の項目について研究を行なった。(1)精子幹細胞の酸素応答機構の解析(2)精子幹細胞のROS産生機構の解明(3)酸素応答で制御される標的遺伝子の機能同定(4)酸素応答と代謝制御に関わるHif1a及びc-Mycの解析。以上の研究結果より、Nox1遺伝子を欠損した未分化な精原細胞において低酸素応答と代謝制御に関わるHif1a遺伝子の発現が減少している事がわかった。低酸素においてHif1a遺伝子によってc-Myc遺伝子の活性化とCdkn1a遺伝子の発現抑制が起こっていても細胞の増殖が減少する事、更にROSの由来と酸素応答のバランスが精子幹細胞の自己複製には重要である事がわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで精子幹細胞の自己複製におけるROSの役割については我々のグループが最先端の研究成果を報告してきた。他の研究グループではROSについての研究はなされていない。自己複製における低酸素の役割については血液幹細胞やES細胞などでは報告されているものの、通常は低酸素が幹細胞の増殖を刺激する方向で働くのに対して、GS細胞は増殖の低下が起こる。恐らく酸素に対する反応性が精子幹細胞では異なっていることが予想される。その意味で、今回の低酸素のGS細胞のROS発生や自己複製分裂に対する影響の解析は他の幹細胞との比較の上でも、これまでの研究を取りまとめる意味でも重要なステップであり、ユニークなものである。
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