研究課題/領域番号 |
20K06450
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42030:動物生命科学関連
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
山下 均 中部大学, 生命健康科学部, 教授 (20342967)
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研究分担者 |
後藤 亜由美 中部大学, 生命健康科学部, 助手 (20780969)
竹内 環 中部大学, 生命健康科学部, 講師 (90392018)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | CREG1 / 筋分化 / 骨格筋 / 褐色脂肪 / UCP1 / 熱産生細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
CREG1はT3と類似の作用により褐色脂肪化を促進する。しかし、共通の幹細胞系譜から派生する骨格筋分化に対するCREG1の作用や体温調節におけるCREG1のT3代償作用など明らかではない。本研究では、遺伝子改変マウスを用いてCREG1の骨格筋分化における役割とその作用機構、体温調節におけるT3代償作用、及び褐色脂肪UCP1熱産生の代償作用を明らかにすべく検討する。本研究はT3作用の細胞内制御メカニズムの理解を広げ、褐色脂肪組織と骨格筋が内分泌因子を介して互いの分化と熱産生を調節する熱産生クロストークの解明を目指すものであり、当該研究分野のさらなる理解と発展に繋がるものと期待される。
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研究成果の概要 |
褐色脂肪と骨格筋は共通の幹細胞系譜から分化派生する熱産生組織として体温や代謝調節において重要な役割を果たす。本研究では、内分泌因子CREG1の骨格筋における役割と褐色脂肪熱産生による肥満抑制における重要性について検討した。その結果、CREG1は骨格筋細胞の分化促進に関与し、AMPKの活性化を介して骨格筋の糖取込みを促進し筋再生に重要な役割を果たすことが強く示唆された。また、CREG1による褐色脂肪化の促進と抗肥満作用の発現には熱産生タンパク質UCP1が不可欠であることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
褐色脂肪と骨格筋による熱産生は、ヒトを含む恒温動物の体温調節とエネルギー代謝において必須の生理機能であり、その衰えは肥満やメタボ、あるいは筋萎縮(サルコペニア)の原因となり老化を加速する。本研究は内分泌因子CREG1がこれらの主要な熱産生組織の分化や機能に重要な役割を果たし、加齢性代謝疾患の予防・改善のための標的分子となることを初めて明らかにしたものであり、体温調節/エネルギー代謝の分子調節機構に関する理解と研究分野の発展に資するものと思われる。また、超高齢社会における健康長寿をめざす我が国において社会的意義の高いものと考える。
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