研究課題/領域番号 |
20K06455
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42030:動物生命科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 |
研究代表者 |
宮本 洋一 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 創薬デザイン研究センター, サブプロジェクトリーダー (10379084)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 核輸送 / Importin / 精子細胞形成 / 雄性不妊症 / ノックアウトマウス / クロマチン / 遺伝子発現制御 / 精子形成 / KPNA4 / 雄性不妊 |
研究開始時の研究の概要 |
Importin-αは核局在化シグナル(Nuclear Localization Signal: NLS)受容体として同定され、マウスで6種類、ヒトで7種類のサブタイプが存在して様々なタンパク質の細胞質から核への輸送に機能する。申請者らは最近、サブタイプのひとつであるImportin-α4の遺伝子KOマウスが雄性不妊症状を示すことを発見した。本研究課題は、Importin-α4欠損によって生じる精子の構造異常の発見を端緒に、Importin-α4の新たな機能の発見を通して、精子の形態形成における新規分子メカニズム解明を目指すものである。
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研究成果の概要 |
本研究は、核輸送分子Importin-α4の遺伝子ノックアウト(KO)マウスが雄性不妊症を発症する分子機序の解明を目指したものである。KO精子は、頭部や尾部の構造異常に加え、先体反応の低下、運動性の低下、核膜-細胞骨格関連分子の局在異常など複合的な表現型を示す。この理由として、Importin-α4欠損により精子の形態形成に重要な分子の発現や局在に影響がでることが原因である可能性が示唆された。本研究により、Importin-α4の転写制御機能がマウス精子の正常な形態形成に重要であることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
全世界のカップルの約15%が不妊症であり、その原因の解明は国内外を問わず重要な医学的課題である。遺伝子欠損マウスは不妊症研究の良いモデル動物ではあるが、これまで精巣が主な発現部位である遺伝子を欠損させた場合でもマウスが不妊症を発症しないケースが多く報告されている。一方、我々が樹立したImportin-α4KOマウスは精子の顕著な構造異常を示すなど不妊症研究に最適なモデルであり、本研究ではこのマウスを用いて雄性不妊症発症機序の一端を解明した。本研究の成果は、Importin-α4が精子細胞形成において重要な分子であることを示したものであり、学術的にも社会的にも意義ある研究といえる。
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