研究課題/領域番号 |
20K06459
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42040:実験動物学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
平手 良和 東京医科歯科大学, 統合研究機構, 講師 (70342839)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 着床 / 胚盤胞 / マウス / プロテアーゼ / 着床不全 / RNA-seq / 子宮 / 分泌タンパク質 / 着床シグナル / Amphiregulin |
研究開始時の研究の概要 |
哺乳類の発生において、胚盤胞の子宮への着床は必要不可欠なイベントである。マウスでは、妊娠4日目に胚盤胞が子宮に到達し、着床が開始する。着床イベントは胚盤胞の存在無しには進まないことから、胚盤胞から未知のシグナルが放出されていると考えられており、これを胚由来着床シグナルと呼ぶ。本研究計画では、この胚盤胞由来の未知シグナルの探索を行い、その機能を明らかにすることで着床開始の分子基盤を明らかにする。
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研究成果の概要 |
胚盤胞の子宮への着床は胚盤胞と子宮との間でコミュニケーションを取りながら進むといわれているが、胚盤胞側から放出され、子宮に働きかけるシグナルについてはほとんど何も分かっていない。本研究課題では、胚盤胞由来のプロテアーゼが子宮管腔上皮の上皮性ナトリウムチャネル(ENaC)に作用し、着床に至るシグナルカスケードを開始するという作業仮説に基づき、着床時のENaCの活性化に関与するプロテアーゼ遺伝子の探索を行った。RNA-seqによる解析の結果、胚盤胞で発現が上昇するプロテアーゼ遺伝子のうち、Klk7とPrss8が着床開始シグナルである可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
胚盤胞が着床に至るには、胚盤胞-子宮間のコミュニケーションが重要と考えられている。着床は胚盤胞と子宮が継続的にコミュニケーションを取りながら進行すると考えられている。本研究成果の学術的意義は、胚盤胞由来の最初期のシグナル、すなわち着床開始シグナルの分子的実体が胚盤胞から分泌されるプロテアーゼであることを明らかにしたことである。社会的意義は、少子化を解決するうえで大きな課題となっている不妊治療の成績向上や、子宮外妊娠などの妊娠異常の解明につながる極めて重要な知見を得たことである。
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