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雌マウスにおける雄型性行動発現に対する抑制神経回路の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K06471
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分42040:実験動物学関連
研究機関徳島大学

研究代表者

松本 高広  徳島大学, 先端研究推進センター, 教授 (70447374)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード外側傍巨大細胞網様核 / アンドロゲン / 性差 / 性分化 / 神経回路
研究開始時の研究の概要

性成熟した雌性マウスにアンドロゲンを投与しても、雄型性行動の発現は極めて低く、交尾を完遂するための射精行動を発現することはない。本研究では、雌性が雄型性行動を示さない要因は、雌脳に発達する雄性抑制神経回路に起因することを検証する。そのため、DREDD法やウイルストレーサー法を用いて雌脳の外側傍巨大細胞網様核を起点とした神経回路の異性行動制御における機能と構造を明確にする。さらに、脳の性分化の過程で、この神経回路を構成する神経細胞において、雌雄間でアンドロゲン応答性に変動するクロマチン可変領域を同定することで、脱雄性化と雄性化の局面に応じた遺伝子発現を規定するクロマチン構造の解明を目指す。

研究成果の概要

本研究では、雌マウスの外側傍巨大細胞網様核(LPGi)の亜核群の神経破壊実験を実施し、LPGiの中間亜核のセロトニン神経が雌脳において射精パターンを含む雄型性行動発現に抑制的に働いていることが明らかとなった。次に、ウイルストレーサー法を用いて中間亜核のセロトニン神経細胞を起点とした神経回路網の可視化を行い、上行性神経投射として前頭野、視索前野、視床下部外側野、室傍核、下行性神経投射として下位脳幹網様体、腰仙髄の運動ニューロン及び自律神経節前細胞への神経回路が雌脳に発達していることが明らかとなった。

研究成果の学術的意義や社会的意義

元来は、脳の雌性化は受動的プロセスで、周生期にアンドロゲンが作用しないと、基本型である雌脳としてそのまま発達すると考えられていた。本研究により、1)雌の脳内にも射精に至るまでの全ての雄型性行動パターンを発現させる神経機構が潜在的には存在していること、2)LPGi中間亜核を起点としたセロトニン作動性の抑制型神経回路が発達していることが、雌性が異性行動を示さない要因であることを明らかにした。即ち、雌脳への性分化の過程は、雄型性行動に対する抑制型神経回路を積極的に発達させる能動的プロセスであることを提唱し、脳の性差研究に新たな知見をもたらすものであると考える。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

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