研究課題/領域番号 |
20K06478
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42040:実験動物学関連
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研究機関 | 公益財団法人実験動物中央研究所 |
研究代表者 |
佐藤 賢哉 公益財団法人実験動物中央研究所, マーモセット医学生物学研究部, 室長代理 (00549149)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | コモンマーモセット / 食物アレルギー / IgE |
研究開始時の研究の概要 |
食物アレルギー患者は近年増加傾向にあり、新薬開発を含む研究は重要であるが、これまでにヒトでの薬効を再現するような適切な前臨床モデル動物は確立されていない。本研究では、霊長類の実験動物であるコモンマーモセットを対象として、卵白オボアルブミンを用いた食物アレルギーモデル動物の確立と、アレルギー研究に広く利用することが可能なマーモセットIgE抗体の作製を目指す。ヒトに近縁な実験動物を用いた新たな研究環境を構築することは、新薬の開発研究の効率化に寄与するだけでなく、食物アレルギーと同じくI型アレルギーに属する疾患への新たな研究展開にも繋がる。
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研究成果の概要 |
食物アレルギー患者は増加傾向にあるが、疾患研究に資する前臨床モデル動物はこれまでに確立されていない。本研究では霊長類の実験動物であるコモンマーモセットを用いて食物アレルギーモデル動物の作出、および疾患研究に資する抗マーモセットイムノグロブリンモノクローナル抗体の作製を実施した。動物実験においては、まず野生型のコモンマーモセットがヒトと同様のアレルギー反応系を持つことが解った。さらに、作出した疾患モデル動物にヒト抗体医薬を投与したところ、ヒト患者と同様にアレルギー反応が抑制されることが示された。したがって、本研究で作出した疾患モデル動物は将来的に前臨床研究に貢献することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
食物アレルギーの研究ではマウスモデルが広く用いられているが、生物学的な種差により得られた結果のすべてをヒトに外挿することは難しい。本研究はそのギャップを霊長類の実験動物で補完可能であるかを検討した。研究成果では、コモンマーモセットを用いて食物アレルギーモデルの作製方法やその特性が示され、前臨床モデルとなり得る可能性が見出された。将来的にこのモデル動物が普及すれば、アレルギーの新薬の開発や新たな治療法の確立の加速化に繋がるものと考えられる。
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