研究課題/領域番号 |
20K06482
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43010:分子生物学関連
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研究機関 | 京都大学 (2022) 東京大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
境 祐二 京都大学, 医生物学研究所, 特定准教授 (70631779)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 生物物理学 / 数理生物学 / 細胞生物学 / ソフトマター / 数理モデリング / 分子シミュレーション / 一分子計測 / クロマチン / 分子生物学 / コンデンシン / 超解像顕微鏡 / 染色体 / 数理モデル / 分子動力学 / シミュレーション / クロマチン動態 / 高分子物理 / ソフトマター物理 / イメージング / オルガネラ / トポイソメラーゼ / 生物物理 |
研究開始時の研究の概要 |
間期から分裂期にかけて染色体はダイナミックに変化する。分裂期の染色体形成や分離のダイナミクスは、コンデンシンやトポイソメラーゼが関与している。近年、これら関連因子の機能についてわかってきた。しかし、染色体は長大で複雑であるため、局所的な関連因子の機能とその結果として現れる大域的な染色体全体の変化とを直接結びつけ、長大な染色体の形成機構を理解することは難しい。この階層性の問題は、数理モデルとシミュレーションを用いることで解決できる。本研究では、実験で得られている知見を統合して、数理モデルを構築してシミュレーションすることにより、染色体形成のダイナミクスを定量的かつ合理的に解明することを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、数理モデルによるシミュレーションとクロマチンの一分子計測を組み合わせることにより、コンデンシンがどのようにクロマチンダイナミクスを制御しているのかを定量的に解明することが目的である。 数理モデルを用い、棒状染色体のクロマチン動態を計算した。その結果、コンデンシンが形成したクロマチンループを束ねることで、クロマチンの動きは束縛され動きが遅くなることがわかった。さらに、棒状染色体内部のコンデンシン軸中心付近のクロマチンの動きは大幅に抑えられるのに対し、軸から離れた棒状染色体表面付近のクロマチンの動きは早くなっていることを示した。この結果は、一分子計測計測結果とよく一致した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、一分子計測と数理モデルシミュレーションを組み合わせることで、分裂期染色体内におけるクロマチン動態を定量化し理解した。分裂期染色体において、コンデンシンがクロマチンループを形成し束ねることで染色体内部のクロマチン動態を制御していることを示唆する。我々の結果は、分裂期染色体のクロマチン構造やクロマチン動態について新たな知見を与え、染色体形成過程を理解する上で有意義になると考えられる。
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