研究課題/領域番号 |
20K06500
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43010:分子生物学関連
|
研究機関 | 基礎生物学研究所 (2022) 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(新分野創成センター、アストロバイオロジーセンター、生命創成探究 (2020-2021) |
研究代表者 |
山下 朗 基礎生物学研究所, 分野横断研究ユニット, 准教授(兼任) (30312276)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 減数分裂 / 有性生殖 / 分裂酵母 / RNA結合タンパク質 |
研究開始時の研究の概要 |
生殖細胞形成に欠かせない減数分裂は、特定の条件が満たされた場合のみに行われる必要があり、その開始は厳密な制御下にある。分裂酵母では、RNA結合タンパク質Mei2が活性化することで減数分裂が開始することが示されているが、減数分裂開始のスイッチとなるMei2が果たす具体的な役割は明らかにされていない。本研究ではMei2を中心とする分裂酵母の減数分裂開始制御機構の詳細を明らかにすることを目標とする。
|
研究成果の概要 |
本研究では、有性生殖に欠かせない特殊な細胞分裂である減数分裂の開始を制御する分子機構を、分裂酵母S. pombeを用いて明らかにすることを目標とする。分裂酵母は、栄養源が枯渇すると無性的な増殖である栄養増殖を停止し、有性生殖過程へと移行して減数分裂を行う。本研究では、外界の栄養状態が細胞内でTORキナーゼを介して伝達され、最終的にRNA結合タンパク質Mei2が活性化して減数分裂が誘導されるまでの詳細を明らかにすることを目指した。遺伝学的スクリーニングを行い、TORとMei2に関連した新規因子を複数単離し、減数分裂開始に翻訳制御やクロマチン構造変化が重要な働きをしていることを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生殖細胞は、減数分裂を経て体細胞から生み出されるが、減数分裂の開始は厳密な制御下にあり、通常体細胞で減数分裂が誤って開始されることはない。減数分裂の遺伝子の発現も体細胞では厳格に抑制されている。減数分裂遺伝子が異所的に体細胞で発現することが疾患につながる可能性も指摘されており、減数分裂遺伝子の発現を含めた減数分裂開始制御の詳細を明らかにする意義は大きい。本研究は、減数分裂を簡便に誘導することができ、遺伝学的なアプローチによる新規因子の単離が可能な酵母を用いて、未だ謎の多い減数分裂開始制御に迫るものである。酵母で得られた情報を基にすることでより複雑なシステムの制御系の理解が進むと期待される。
|