研究課題/領域番号 |
20K06518
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43020:構造生物化学関連
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研究機関 | 金沢大学 (2021-2022) 北海道大学 (2020) |
研究代表者 |
古川 敦 金沢大学, 薬学系, 准教授 (30727699)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 免疫受容体 / 相互作用解析 / 感染症 / 構造解析 / タンパク質 / 抗体 / 免疫活性化 / 分子認識機構 / LILR / X線構造解析 / クライオ電子顕微鏡 / タンパク質複合体 |
研究開始時の研究の概要 |
免疫細胞に発現するLeukocyte Immunoglobulin-Like Receptor A2 (LILRA2)は細菌によって分泌されるプロテアーゼによって抗体のVH部分が切られた抗体(以下、切断抗体)を認識し、免疫活性化に関わる。これまでに申請者はLILRA2の切断抗体の認識に関わるアミノ酸の同定、さらには認識機構の推定を行なってきた。しかし、結合様式については不明な点も多く残されている。そこで本研究では、クライオ電子顕微鏡などを用いてLILRA2-切断抗体の構造解析を行い、認識機構を明らかにする。
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研究成果の概要 |
LILR(Leukocyte Immunoglobulin-Like Receptor)群は免疫細胞に発現する膜貫通受容体型のタンパク質である。細胞外は似たような構造をしているにも関わらず、細胞内に免疫活性化モチーフITAMをもつLILRA群、もしくは免疫抑制化モチーフITIMをLILRB群に大別される。近年、LILRA2 は、細菌分泌するプロテアーゼによって抗体のVHとCH1間が切断され、抗原認識部位を失った抗体(切断抗体)を認識することが明らかとなっている。本課題では、その切断抗体や新たに見出された2種類のリガンド(リガンドAおよびB)のLILRA2の認識機構の一端を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、免疫細胞の表面に発現する受容体は、病原体の認識に関わっているだけでなく、がん細胞の排除への関与に関わっている。一方で、受容体を介して、過剰な免疫応答も引き起こされることもわかっている。本研究では、LILRA2と呼ばれる分子がどのように病原体の侵入に関わっているか明らかにした。さらに、LILRA2は自分自身の分子に結合することも明らかになってきた。本研究によって、LILRA2タンパク質の病原体侵入に関わる部分と、自分自身の分子に結合する部分が違うことが明らかとなった。
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