研究課題/領域番号 |
20K06547
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43030:機能生物化学関連
|
研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
西谷 秀男 兵庫県立大学, 理学研究科, 教授 (40253455)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | ゲノム情報 / DNA複製 / タンパク質分解 / Cdt2 / PCNA / ゲノム / リン酸化 |
研究開始時の研究の概要 |
ゲノム情報の正確な維持継承により生命が維持される。過剰な複製はゲノム異常をもたらしがん化の要因となる。DNA複製のライセンス化因子Cdt1は、S期が開始するとPCNAに結合し、CRL4-Cdt2によるポリユビキチン化を介して分解されるので再複製が抑制される。この時、Cdt1の素早い分解にはPCNAがDNA上にロードされることが必要であるが、その機構は分かっていない。本研究では、Cdt2のC末に存在するDNA結合領域とPCNA結合モチーフが相乗的に働いていると考え、これらの領域に変異を導入して明らかにする。また、C末のリン酸化による影響も明らかにする。
|
研究成果の概要 |
細胞増殖過程においてゲノム情報を正確に維持制御するため、細胞周期にDNA複製を一度のみに限定する機構が存在する。DNA複製が開始するとCRL4-Cdt2は、複製部位に装着されたPCNAに結合したライセンス化因子Cdt1の分解を誘導して過剰な複製を抑制する。またDNA損傷修復の過程においても、CRL4-Cdt2のPCNAへの集積の制御が重要である。本研究では、ライブ観察によりCdt2のPCNA結合モチーフがPCNAへの集積に主要な働きを行い、さらにCdt2のDNA結合部位およびリン酸化も加わってPCNAに結合した基質を捉える制御機構を解析した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞機能が忠実に遂行されるためにはタンパク質の機能が正確に制御されなければならない。さらに、細胞の状態をセンスして制御する必要がある。CRL4-Cdt2はタンパク質分解に関わるユビキチンリガーゼで、S期が開始すると素早く有害となったタンパク質の分解に関わり、S期が終了すると次のサイクルのために分解機能が抑制される必要がある。我々の成果は、PCNAへの結合(集積)の制御を多重な方法で、また、効率よく制御する仕組みを通して、そのような制御機構を示すものである。
|