研究課題/領域番号 |
20K06551
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43030:機能生物化学関連
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研究機関 | 神戸薬科大学 |
研究代表者 |
三上 雅久 神戸薬科大学, 薬学部, 講師 (20330425)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | コンドロイチン硫酸 / 組織リモデリング / 骨粗鬆症 / サルコペニア / 筋サテライト細胞 / 筋萎縮症 |
研究開始時の研究の概要 |
超高齢化社会を迎えた本邦において、健康寿命の延伸を達成するためには運動器症候群の克服が不可欠である。その代表疾患である骨粗鬆症およびサルコペニアの発症要因は、加齢に伴う組織リモデリング機構の破綻であると捉えることができるが、その分子基盤の実体は不明である。本研究では、コンドロイチン硫酸(CS)鎖が加齢に伴い減少することを踏まえ、「運動器全般の正常な組織リモデリング機構が機能的CS鎖の発現により担保されている」という仮説の実証を試みる。
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研究成果の概要 |
コンドロイチン硫酸(CS)鎖は、代表的な硫酸化多糖の一つであり、コアタンパク質に共有結合したプロテオグリカン(CSPG)の形で存在している。CSPGは、主要な細胞外マトリックス構成成分として、接着、増殖、分化・再生といった細胞の様々な機能を支える微小環境を構築する。こうしたCSPGの機能の多くは、多様な構造を示すCS鎖部分を介して発揮される。 本研究では、骨リモデリングおよび骨格筋可塑性におけるCS鎖の機能解明を目指し、1)CS鎖の破骨細胞分化抑制作用の分子機構の特定に繋がる知見を得た。また、2)骨格筋におけるCS鎖の加齢性構造変化が骨格筋再生・維持機能の低下に密接に関連することを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究結果から、細胞周囲の微細環境を形づくるCS鎖が、骨や骨格筋といった運動器を支える構成要素の分化・再生過程を調節する多機能糖鎖であることを裏付けることができた。CS鎖の質的・量的な発現制御に主眼を置いた本研究の成果は、運動器症候群の原因疾患である骨粗鬆症やサルコペニアに対する新たな治療戦略の基盤構築に大きく貢献するものと期待される。
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