研究課題/領域番号 |
20K06560
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43030:機能生物化学関連
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研究機関 | 山陽小野田市立山口東京理科大学 |
研究代表者 |
川上 広宣 山陽小野田市立山口東京理科大学, 薬学部, 准教授 (50403952)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ORC / 非典型DNA / 染色体複製 / 機能制御 / 高リスク型DNA / DNA結合蛋白 / 機能構造解析 / ゲノミクス解析 / ゲノム構造 / DNA結合 / 制御 |
研究開始時の研究の概要 |
細胞内イベントと共役してゲノムから特異的構造が生じ、ゲノム不安定化を招く。ゲノム不安定化を抑える分子機構は複数知られるが、特異的構造についての理解は不十分な点が多い。本計画は、特異的ゲノム構造による新機能の仮説を追究する。出芽酵母複製開始蛋白ORCに関する独自の構造情報ならびに、ORCが上述の構造と結合・共役する予備的知見に基づいて生化学・遺伝学・インフォマティクスを併用した解析を行い、ゲノム上の特異的構造に呼応したORC等の動的な連係制御機構を解明する。
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研究実績の概要 |
本年度は、複製開始蛋白質ORCのオーソログが複製起点DNAを一本鎖化する過程においてヒストンオーソログと連係する機構の論文化に貢献し、見出した機構が保存された普遍的なメカニズムであることを提唱した(NAR 2023)。並行して本年度は、申請者らが過去に報告した一本鎖DNA上での出芽酵母ORCの機能構造文化と制御(Genes Cells 2019)をベースとして、更に発展させた。まず、出芽酵母細胞内におけるORCの一本鎖結合に関する特異的制御因子を重点的に探索するため、昨年度構築した遺伝学的な網羅的スクリーニングシステムを発展させた上で大規模に実施した。その結果、出芽酵母細胞の増殖制御に関わるゲノムクローンを見出すことに成功した。うち一例は、ゲノムクローン内に複数の独立した染色体由来断片を含むことが判明した。また、遺伝学的解析の結果、ゲノムクローン内の複数の遺伝子がORCの最大サブユニットOrc1と直接的または間接的に協調して出芽酵母細胞の増殖阻害に関わることが示唆された。ORCの一本鎖結合能が今回見出した増殖阻害にどのように関わるかが今後の重要なカギと期待される。 並行して、ORCの一本鎖結合能を試験管内で詳細に解明するため、ORCサブユニットのサブユニットごとの活性を試験管内で簡便に解析する方法を開発し、個別解析のための基盤を概ね整備した。加えて、当初計画で予定していた2つの発展的解析もすすめ、それぞれ基盤を整備できた。
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