研究課題/領域番号 |
20K06564
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43030:機能生物化学関連
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
曽和 義幸 法政大学, 生命科学部, 教授 (10519440)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | べん毛モーター / 固定子 / べん毛 / 分子モーター |
研究開始時の研究の概要 |
べん毛モーターは,人工のモーターと非常に似た構造をしており,固定子と回転子から構成される.固定子内を透過するイオン流から得られるエネルギーがモーターの駆動力である.モーターが回転を生み出すためには,固定子がもつ2つのプロトン透過経路が必要か,それとも1つのプロトン透過経路で十分であるかという問いを検証し,化学-力学エネルギー共役について考察する.
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研究実績の概要 |
本研究では,大腸菌の遊泳時に推進力を生み出すべん毛モーターの化学-力学エネルギー変換に着目して研究を進めている.モーターは,イオンチャネルとしても機能するトルク発生ユニット・固定子MotA/MotB複合体の細胞質ドメインと回転子リングを構成するFliGタンパク質の間の相互作用によって生まれる.固定子は複数個同時に回転子リングに相互作用し,その機能を調節している.また,固定子複合体は2分子のMotBと5分子のMotAからなり,MotBのアスパラギン酸にイオンが結合する度に,5量体のMotAがMotBを中心に回転する固定子回転モデルが提案されている. 本研究課題においては,申請者らが最近確立した固定子ユニット内の構造対称性を操作し,固定子複合体内のMotBの機能を独立に制御するヘテロMotB固定子複合体を用いて研究を進めた.また,固定子複合体の回転子への組み込み数を調節し,モーター機能を制御するFliLについても研究を進めた.まず,ヘテロMotBに非天然アミノ酸pBPAを組み込んだMotB固定子を作成した.このpBPAは紫外光を照射することで光架橋の形成が誘導される.すなわち,固定子の機能発現に重要な部位・界面の特定ができることを期待し,テザードセル法を用いてその機能解析を進めている.つぎに,FliLについては異なる種間のFliLを用いた固定子複合体組み込み過程の観察や,融合FliLを用いた組み込み過程の観察をおこない,FliLの機能に重要な部位を限定することができた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ヘテロ固定子の特長を生かした機能解析およびFliLの研究についてまとめを完了させる予定であったが,研究室人員の異動などもあり少し遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
ヘテロ固定子の変異解析およびFliLの研究の総まとめを目指す.
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