研究課題/領域番号 |
20K06570
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43040:生物物理学関連
|
研究機関 | 大阪大学 (2022) 北海道大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
于 健 大阪大学, 蛋白質研究所, 特任准教授(常勤) (20587860)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | バクテリアセルロース / TC構成因子 / 膜タンパク質 / 構造解析 / 合成酵素 / 相互作用 / 合成因子相互作用 |
研究開始時の研究の概要 |
セルロースは自然界に最も豊富に存在する高分子であり,主に植物,そして藻類や一部の微生物,さらにはホヤなどの動物によっても合成される.そのうち,バクテリアが合成するバクテリアセルロース(BC)は複雑で密な網目構造を形成しており,高い純度,高い強度,高い保水性を持つという特徴がある.優れた性質を持つBCが新規材料として期待されている一方,BC合成機構の未解明のため,大量生産も困難である.本研究では,BC合成酵素構成因子の相互作用を解明し,BCの生産性向上や機能性BC創製のための分子基盤情報を提供することを目的としている.
|
研究成果の概要 |
バクテリアが合成するバクテリアセルロース(BC)は複雑で密な網目構造を形成しており,高い純度,高い強度,高い保水性を持つという特徴があるため,新規材料として期待されている.一方, BC合成機構が未解明のため,大量生産も困難である. 本研究では,BC生産菌由来の合成複合体TCの構成因子間の相互作用解析により,BcsA-BcsBによって合成されたBCを介してBcsA-BcsBとBcsDの複合体形成することを明らかにした.また,BC排出因子BcsCの膜貫通ドメインの大量調製ができ、分子量の解析によって、BcsCの多量体形成が分かり,生産菌EnterobacterにおけるBCの合成・排出機構を提案した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
構造生命科学の大きな研究ターゲットの一つは,膜結合型の生体高分子合成装置の構造機能解明である.本研究の対象であるBC合成装置TCが内膜外膜に貫通する膜蛋白質複合体は、そのような研究対象の一つである。 本研究では、TC構成因子間の相互作用関係の解明により、各因子が協調的に機能するというBC合成メカニズムを明らかにし,BCの生産性向上のための分子基盤情報を提供することができた.そして、バイオ素材としてのBC活用が推進されるのであろう.この成果は,ライフ・イノベーションの推進に寄与するばかりでなく,持続的循環型の社会を形成する上において,環境問題の解決に対して,大いに波及効果を及ぼすものと期待される.
|