研究課題/領域番号 |
20K06604
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43050:ゲノム生物学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
松嵜 健一郎 近畿大学, 農学部, 助教 (10772147)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 相同組換え |
研究開始時の研究の概要 |
相同組換えは、染色体間での似たDNA配列を組換える反応であり、生体内ではDNAの傷であるDNA切断を修復する役割を持つ。近年では、人工的に遺伝情報を書き換えるゲノム編集での利用が注目されている。 本研究では、申請者が世界に先駆けて発見した組換え抑制因子による組換えの制御メカニズムを構造生物学・遺伝学の観点から明らかにし、その活性を人工的にコントロールする方法を確立することを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、申請者の発見した新規相同組換え抑制因子FIGNL1の機能を明らかにすることを目指して研究を行った。また、相同組換えの抑制の必要性についても理解できると期待して研究を進めた。 作製したヒトFIGNL1ノックアウト細胞では、染色体分配の異常と染色体上へのRAD51の過剰な蓄積が見られた。実際に、RAD51を阻害することで、これらの欠損を抑制されたことから、RAD51が染色体上に蓄積することで、染色体分配を阻害している可能性を示している。本研究では、さらにFIGNL1がRAD51の蓄積をどのように抑制しているかについても明らかにすることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
相同組換えは、DNA二重鎖切断の修復機構であり染色体の安定性を維持する上で重要な経路である。相同組換えが正常に機能しない場合、染色体の不安定化から発がんにつながる。一方で、過剰な相同組換えの活性化も染色体の不安定化を起こす。このことからも、細胞のがん化を防ぐには、相同組換えの制御機構を理解することが重要になってくる。さらに相同組換えの過剰な活性化が、どのように染色体を不安定化しているのか具体的な機構は不明である。本研究では、相同組換えを抑制するAnti-recombinaseの機能解析をとおして、過剰な相同組換えによる発がんのメカニズムの理解を目指す。
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