研究課題/領域番号 |
20K06614
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43060:システムゲノム科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
新木 和孝 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (60514255)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ストレス顆粒 / 近接依存性標識法 / 質量分析測定 / 液-液相分離 / タンパク質 / RNA / 翻訳後修飾 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、神経変性疾患の関連因子が局在するストレス顆粒というLLPSに着目し、タンパク質・RNA構成因子の動的な形態を追跡するための体系的な技術構築をすすめる。LLPS区画内の構成タンパク質やRNAは変性領域を多数含み、従来のX線、NMRといった一般的な構造解析技術には適せず、構造解析するにおいて難易度が高い生体分子である。そのため、変性領域のタンパク質構造を追跡できる技術系の採用が必要である。そのため、本研究では質量分析測定系による構造解析技術を活用し、ディープシーケンスに基づくRNA構造解析を連携させて、LLPS区画内のコアタンパク質とRNA形態を理解するための基盤技術を構築する。
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研究実績の概要 |
細胞内では、液-液相分離(LLPS)によって膜のないオルガネラ様の区画がいくつも形成されていることが近年明らかにされている。LLPSに関わる分子群としてタンパク質やRNAなどの天然変性領域を多く含むものからなると言われている。 例えばサイトゾル画分に生じるストレス顆粒(SGs:StressGranules)は、筋委縮性軸索硬化症(ALS)や前頭側頭性認知症(FTD)などの神経変性疾患において、SGsの封入体が蓄積し、疾患発症に結びついているとされている。また、SGsは多彩なストレス応答シグナルを制御する多機能構造体であることが分かってきており、凝集体の蓄積だけでなく、その機能破綻自体が疾患に結びつくと示唆されている。 本研究ではSGsをLLPSの代表例として取り上げ、SGsを構成する要素を体系的に検出し、それらの動的形態を検出する系の確立を目指すこととした。ここでは、質量分析測定技術の高度化を進め、近接依存性標識法(ProximityLabeling:PL法)を活用し、最も効率的に近接因子を標識可能なプローブを探索し、最適プローブをもとに標的タンパク質近接に存在する分子を同定した。また、ストレス時特有の顆粒形成に関与する因子を同定するために、熱ショックストレス負荷時の近傍因子の同定も試みた。さらに、液液相状態の可視化のためさらに、一分子測定系を活用することで、LLPS関連因子の動的挙動を追跡し、疾患発症につながるメカニズム解明につなげうる実験系を構築することに成功した。 ストレス状況下における近接依存性同定にも成功しており、これらの因子が介在するLLPSを起源とする疾患発症メカニズムの追跡に向けた系を本研究期間で構築することができた。
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