研究課題/領域番号 |
20K06616
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44010:細胞生物学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
春田 奈美 東北大学, 生命科学研究科, 助教 (70381671)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 微小管 / gamma-tubulin complex / C.elegans / 微小管形成中心 / γ-チューブリン複合体 / 微小管動態 / Caenorhabditis elegans / γ-チューブリン / 生殖腺 |
研究開始時の研究の概要 |
動物の器官をつくる組織の細胞形態は多様であるが、細胞形態を決定づける因子の一つが細胞骨格の微小管である。 本研究では、線虫C. elegansの生殖線内の生殖細胞系列における微小管動態とその制御メカニズムを調べる。γ-チューブリン複合体をはじめとする微小管制御タンパク質を時期および組織特異的にノックダウンし、ライブイメージング観察を行うことで、γ-チューブリン複合体の生殖細胞系列の膜への局在化機構を解明し、組織特異的な微小管ネットワークの構築と制御機構の理解を目指す。
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研究成果の概要 |
微小管は、細胞分裂・細胞極性・形態形成など、多様な役割を果たす。本研究では、線虫C. elegansの生殖腺における微小管ネットワークの構築原理を理解するため、γ-チューブリン複合体 (γ-TuC)の新規構成因子で生殖腺特異的な役割をもつGTAP-1の解析を行った。その結果、gtap-1変異体は若い成虫では異常は少ないが、加齢とともに表現型が悪化し、GTAP-1は生殖腺の微小管構造の維持に働いていることが分かった。GTAP-1および-2は生殖腺膜上へのγ-チューブリンのリクルートに同程度に寄与するが、GTAP-1のみがさらにγ-TuCの活性化制御に関与している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究から、γ-チューブリン複合体(γTuC)構成因子であるGTAP-1とGTAP-2の生殖腺膜上の微小管形成中心における役割が明確に異なることが分かった。さらにγ-チューブリンの局在量と微小管の表現型とが一致しないことから、局在化とγTuCの制御機構を分けられることを強く示唆する。 この結果は、線虫のみならず、他の動物種における組織特異的なγTuCによる微小管形成能の制御機構と組織形成に関与する微小管ネットワーク構造の構築原理の理解する上で重要な知見となる。
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