研究課題/領域番号 |
20K06627
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44010:細胞生物学関連
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
若井 拓哉 岡山大学, 環境生命科学学域, 准教授 (60557768)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 卵母細胞 / ミトコンドリア / 小胞体 / カルシウムシグナル / マウス / カルシウム / オルガネラ / カルシウムシグナリング / ライブセルイメージング |
研究開始時の研究の概要 |
個体発生を支える卵母細胞の品質については十分に理解が進んでいない。ヒトや家畜の体外受精では、減数分裂を完了し正常な染色体を有する卵子を用いたにもかかわらず、受精しない、あるいは受精後に胚発生が停止する問題が存在する。健常な産子を得るための生殖補助技術の発展には、卵母細胞の機能に関する基礎的な理解の向上が不可欠である。本研究では、ミトコンドリアや小胞体などの細胞小器官に着目し、卵母細胞の機能や品質との関わりを明らかにする。本研究で得られる研究成果を、卵母細胞を活用するヒト生殖補助医療や家畜生産技術に活かすことで、医学や農学分野への大きな貢献が期待される。
|
研究成果の概要 |
卵母細胞は生涯で排卵まで至る数に限りがあり、また加齢に伴い品質低下することが広く知られている。卵の品質低下には、ミトコンドリアなどのオルガネラの機能不全が関与する研究結果が報告されているが、そのメカニズムは未だ解明されていない。本研究では、ミトコンドリアと小胞体の接触領域に着目し、加齢卵ではオルガネラ間の機能的な連携が破綻している可能性を示した。本研究の成果は加齢に伴う卵の品質低下や不妊要因の解明に寄与すると考えられる。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年のライフスタイルの変化により、女性の晩婚化・晩産化が進行し、我が国を含む先進国を中心に不妊治療の需要が高まっている。しかし、高齢で出産を希望する時点で、すでに卵母細胞の品質は低下し、体外受精した胚が発生停止する問題が生じている。本研究成果は、受精や胚発生といった生命の始まりを支える卵母細胞の品質を制御するメカニズムの一端を明らかにした。また、本研究で得られた知見から不妊治療への糸口が見出される可能性がある。
|