研究課題/領域番号 |
20K06629
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44010:細胞生物学関連
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
山本 美紀 (日野美紀) 立教大学, 理学部, 特定課題研究員 (40301783)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 核ラミナ / ラミン / クロマチン / 核の脆弱性 / 核膜蛋白質 / 骨格筋 / GPIアンカー蛋白質 |
研究開始時の研究の概要 |
核膜は、細胞質と核を隔てる細胞内膜構造であるが、ここに局在する蛋白質は、細胞質と核内の情報のやりとりや、遺伝子発現調節など様々な事象をオーガナイズしている。私達はショウジョウバエ骨格筋において、核膜が正常に機能するために必須と考えられる、新しい分子PIG-Bを発見した。そこで本研究ではショウジョウバエPIG-B変異体を用いて、分子レベル、細胞レベル、個体レベルでどのような異常が生じているか、検討を行う。本研究によって、核膜の機能に必要な新しい分子メカニズムが明らかになり、骨格筋の形成や維持における核膜の重要性に新たな知見をもたらすことが期待できる。
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研究成果の概要 |
核ラミナ(NL)は、核の物理的保護、クロマチンの組織化、転写制御などを制御している。NLの主成分であるラミンは、核膜直下で均一な網目構造をとる。私達は、ショウジョウバエで、グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)合成酵素PIGBが、均一なラミン網目構造の形成と維持に関わることを発見した。PIG変異体で、ラミンとラミン結合タンパク質の分布が不均一になった。これらの表現型は、GPI合成活性を持たないPIGBの発現によって回復した。PIGB変異体では、NLと結合するクロマチン領域の変化や筋繊維の変形が認められた。以上より、PIGBはNLの均一性を維持し、核の機能に必須であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでにラミンの分布を制御する因子は見つかっておらず、PIGBは初めての報告である。ラミンが均一な網目構造をとることの意義は不明であったが、本研究によって、核膜蛋白質の正常な分布やクロマチンの構造の維持に必要であることを示すことができた。さらにその異常は核膜の堅牢性や遺伝子発現などにも影響を与え、ラミンの均一な網目構造は核が適切に機能を発揮するために重要であることが示唆された。さらに変異ラミンによって引き起こされる核膜病の理解に発展する可能性を示すことができた。
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