研究課題/領域番号 |
20K06664
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44020:発生生物学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
川住 愛子 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 訪問研究員 (80625484)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 四肢再生 / 形態形成 / ゲノム編集 / トランスクリプトーム解析 / RNA-seq / アフリカツメガエル / ネッタイツメガエル / 器官再生 / ツメガエル / トランスクリプトーム |
研究開始時の研究の概要 |
両生類四肢再生研究の多くは再生初期の再生芽形成を対象とした研究である。一方、再生後期の形態形成に関しては、発生の形態形成の分子機構とどの程度の共通性があるのか(再生時のみ働く分子機構はあるのか)を網羅的に探索し、かつ機能解析した例は非常に少ない。我々はツメガエル幼生の四肢再生後期の形態形成期についてトランスクリプトーム解析を行い、再生領域特異的に発現する十個の候補遺伝子を見出した。本研究では、そのうち2つの候補遺伝子についてゲノム編集で機能解析することにより、四肢再生を駆動する分子機構の解明を目指す。さらに、再生能力が低下する成体にその分子機構を誘導することで四肢再生能力の回復に挑戦する。
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研究成果の概要 |
高い再生能力をもつツメガエル幼生の四肢再生の形態形成期について「四肢再生領域特異的に発現上昇する遺伝子」としてX1 と X2を同定し、それらの機能を解析した。 幼生における機能欠損解析と変態後の幼若個体における機能回復解析により、X1, X2が四肢再生特異的に遠位/後方のパターニング遺伝子発現制御を行うことが示唆され、X1, X2が四肢再生時に形態形成遺伝子発現を開始させるための重要な遺伝子であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
変態後のカエルでは不完全な後肢再生しか起こせない(指のない1本の棒状の後肢が再生)。本研究では変態後のカエルで人為的に単一遺伝子(X1またはX2)を発現させることで、先端が3本に分かれた後肢を再生させることができた。このように単一遺伝子の導入のみで再生能力の向上を成し遂げられたのは世界初である。また本研究では四肢再生におけるX1とX2を起点とした「四肢再生時に形態形成機構を再駆動させる分子機構」を詳細に明らかにしつつあり、ツメガエルに完全な再生をさせるための大きな手がかりとなることが予想される。
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