研究課題/領域番号 |
20K06669
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44020:発生生物学関連
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 (2021-2022) 熊本大学 (2020) |
研究代表者 |
久保 稔 奈良先端科学技術大学院大学, デジタルグリーンイノベーションセンター, 特任准教授 (30342778)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 細胞間相互作用 / 次世代シーケンシング / 1細胞解析 / 幹細胞 / 頂端細胞 / 仮根 / 環境応答 / 次世代シーケンシング / 1細胞解析 / リプログラミング / 透明細胞 / 分化全能性 / 植物細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
生物の形作りには、隣り合う細胞同士の相互作用が重要である。しかし植物では、隣り合った細胞の間に細胞壁が存在し、動物細胞のように、細胞同志が直接、接することができない。そのため、動物とは異なった細胞どうしの相互作用があると考えられるが、その実態は限られたものしか知られていない。そこで本研究課題では、隣り合った1個1個の細胞の遺伝子の働きを調べることで、細胞間の相互作用で働く遺伝子を探索し、それらの働く仕組みを明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究課題では、植物組織における隣接する個々の細胞において、それらの遺伝子発現量を調べることで、植物細胞間の相互作用に関連する遺伝子を探索し、それらの機能を明らかにすることを目的としている。R4年度は1cell-DGE法(Kubo et al., 2019)を用いてこれまでに行った3つのアプローチ(1)ヒメツリガネゴケの「孤立させた1葉細胞」の計時的な1細胞トランスクリプトーム解析、(2)オオミズゴケの葉分化過程における1細胞トランスクリプトーム解析、(3)ヒメツリガネゴケ仮根の頂端細胞におけるトランスクリプトーム解析 についてデータ解析を行った。 (1)においては、「孤立させた1葉細胞」が全て原糸体頂端細胞へとリプログラミングすることからリプログラミング課程の時系列データとして解析を行い、リプログラミング課程の細分化が見出された。 (2)においては、オオミズゴケ幼葉の葉綠細胞と透明細胞由来の各プロトプラストごとに取得したトランスクリプトームデータから、透明細胞で有意に高発現している遺伝子を見出した。 (3)においては、異なる重力条件において育成させたヒメツリガネゴケ仮根先端細胞から得られたトランスクリプトームデータ解析を行ったが、有意な変動を示す遺伝子の同定には至らなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
得られた1細胞トランスクリプトームデータの解析を進めているが、リファレンスゲノムの利用の可否、解析ソフトウェアのアップデート状況などにより、都度のデータ解析が必要となり、進捗に影響があった。加えてヒメツリガネゴケ切断葉の切断面における隣接した葉細胞のサンプリングを進めるための準備に遅延が生じ、未だ1細胞トランスクリプトーム解析が実施できていない。
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今後の研究の推進方策 |
最新の1細胞解析用に開発されたパッケージを用いた多変量解析、細胞系譜解析を行い、近接細胞間で働く遺伝子候補を同定する。 ヒメツリガネゴケにおいては、隣接した葉細胞のサンプリングを進め、トランスクリプトームデータの取得を行う。得られたデータから候補遺伝子について、ゲノム編集を用いたノックアウトラインを作成し、細胞分化もしくはリプログラミング時に影響がないかを観察する。オオミズゴケについては、in situハイブリダイゼーション法を確立し、これら遺伝子の局在について検証する。
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