研究課題/領域番号 |
20K06670
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44020:発生生物学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
廣田 ゆき 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (00453548)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 大脳皮質 / 神経細胞移動 / リーリンシグナル / ニューロン反発因子 / 大脳皮質形成 / ニューロン移動 / 層構造 |
研究開始時の研究の概要 |
ニューロン移動停止は大脳皮質層形成実現に貢献する重要なステップであるが、その制御機構には不明な点が多く残されている。応募者は表層付近でのニューロン移動停止が脳の最表層である辺縁帯に存在する複数のニューロン反発因子により制御されることを見出した。本研究ではニューロン反発因子FLRT2とCSPGによるニューロン移動制御機構を明らかにし、大脳皮質層形成メカニズムの新しい局面の理解を目指す。
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研究成果の概要 |
神経回路網が適切に機能するためには神経細胞の正確な配置が必要不可欠である。大脳皮質形成過程における神経細胞移動停止は特徴的な層形成パターンに貢献する重要なステップである。本研究では大脳皮質形成過程において、移動を終了する時期の神経細胞にリーリン受容体VLDLRが豊富に発現することに着目し、リーリンシグナルが神経細胞移動停止に必要であることを見出した。さらに、移動を停止する時期の神経細胞において神経反発因子およびリーリンシグナルの作用により、細胞接着分子が神経突起に局在することが明らかになり、移動を停止するプロセスにおいて重要な機能を有するシグナルの発見に至った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大脳皮質形成において、神経細胞移動停止は後続の神経細胞を最表層に送り込むことによって層形成パターンを完成させる重要なプロセスであり、本研究ではこのプロセスにおけるリーリンシグナルと神経反発因子による協調的な制御機構を明らかにした。また、大脳皮質層構造に異常が生じると統合失調症や自閉症スペクトラム障害等の精神神経疾患の発症リスクが高まることが知られていることから、本研究で得られた成果は将来的にはこれらの疾患の病態解明にも寄与できるものである。
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