研究課題/領域番号 |
20K06680
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
|
研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
竹澤 大輔 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (20281834)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 植物 / ストレス / 環境 / プロテインキナーゼ / アブシジン酸 / 乾燥 / プロテインホスファターゼ / アブシシン酸 / オスモストレス / RAFキナーゼ / 受容体 / キナーゼ / コケ植物 |
研究開始時の研究の概要 |
植物は、異常気象などによる水不足に対し、これに反応して枯死を防ぐための分子機構をもつと考えられている。しかし水不足を感知する仕組みや、その情報をどのように細胞内に伝達するかといった仕組みには不明な点が多い。最近、「ARK」と呼ばれるタンパク質リン酸化酵素が植物の水不足反応の伝達プロセスに関わっていることが明らかとなり、我々はARKの活性化のメカニズムを調べることで、植物の水不足反応に関わる制御機構を解明できるのではないかと考えた。その仕組みは、植物に共通の環境感知の仕組みとも密接に関わっているはずであり、本研究により異常気象下でも植物を生育させるための基礎的知見が得られると期待している。
|
研究成果の概要 |
植物には渇水などの水ストレスに応答して、アブシシン酸(ABA)を合成して水損失を抑制したり、ストレス関連遺伝子を発現して脱水による細胞の傷害を防ぐ仕組みがある。本研究ではABAや高浸透圧により活性化され、下流のSnRK2、さらにはbZIPなどの転写因子の活性化に関わることが明らかとなったグループB2/B3-RAFプロテインキナーゼ(B2/B3-RAF)の制御機構について明らかにすることを目的とし、ゼニゴケやヒメツリガネゴケの変異株の単離と解析を行った。これらの解析から、B2/B3-RAFのN末端に存在する調節ドメインの役割が明らかとなった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高いレベルの環境ストレス耐性を持つコケ植物は、高い相同組み換え率やゲノム編集効率など、材料としても多くの利点がある。本研究で得られた成果は、被子植物にも保存される環境ストレス耐性の仕組みについても明らかにできると期待され、実際にコケ植物で明らかにされたB3-RAFの重要性は被子植物でも同様であることがのちに示された。こうしたアプローチは、シロイヌナズナなどのモデル系を用いた研究を補完するだけでなく、有用作物で未同定のストレス耐性関連因子の同定に寄与し、社会にも貢献しうる研究である。
|