研究課題/領域番号 |
20K06689
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
木下 温子 東京都立大学, 理学研究科, 助教 (00612079)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 受精卵 / 分化全能性 / 細胞分化 / 非対称分裂 / 植物発生 / 器官形成 / 細胞分裂 / 胚発生 / 単子葉植物 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、細胞自律的な非対称分裂とその極性決定および維持機構を明らかにするため、in vitroで非対称分裂が高い再現性で観察され、かつ外来遺伝子の一過的導入系が確立されているイネおよびトウモロコシの受精卵を用いて解析を進める。特に、先行研究で知見の得られている遺伝子に着目する他、トランスクリプトーム解析で頂端細胞と基部細胞の間で発現量の差が認められた遺伝子についても並行して解析を進める。このため、単離した精細胞と卵細胞を電気的に融合して受精卵を作出するin vitro受精系の技術と、イメージング技術、さらにはケミカルアッセイを組み合わせた解析を行う。
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研究成果の概要 |
胚発生の進行にともない,受精卵のもつ分化全能性は失われ個々の細胞は異なる細胞運命をもつ機能的な細胞へと分化する。単子葉植物においては分裂の非対称性やその後の細胞系譜は不明瞭であり,受精卵の第一分裂の重要性については未だ限定的な知見しか得られていない。本研究では、in vitroで作出したイネ受精卵発生過程を解析することにより、4細胞胚までの分裂パターンはin vivoと類似していることを示した。また,in vitroで作出した初期胚の細胞増殖能や,遺伝子発現プロファイルを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
植物の細胞は,外部刺激に応答して脱分化し,個体へと再生する分化全能性を有することが知られている。しかしながら,全ての細胞が一様に脱分化を引き起こすとは限らない。植物細胞の分化全能性はどのように獲得され,どのように限定化されていくのか。この問いに答えるため,本研究ではイネの受精卵発生過程に着目した発生学的解析を行った。本研究の成果は,細胞の分化状態を規定する分子メカニズムの解明という基礎的な知見をもたらすのみならず,作物の育種や品種改良などの応用的な利用にもつながる可能性が期待される。
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