研究課題/領域番号 |
20K06704
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岩野 恵 京都大学, 生命科学研究科, 研究員 (50160130)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | カルシウム情報伝達系 / ゼニゴケ / カルシウムチャネル / ゲノム編集株 / 細胞増殖 / 苔類ゼニゴケ / ゲノム編集 / 成長 / 生殖 |
研究開始時の研究の概要 |
Ca2+は成長、生殖、ストレス応答など植物の様々な現象を制御するシグナルとして機能するが、各現象のCa2+輸送体の実体は不明な点が多い。本研究では、遺伝子重複が少なく、ゲノム編集株による解析が容易な「基部陸上植物」苔類ゼニゴケを用いて、陸上植物で保存されたCa2+輸送体遺伝子の分子生物学的・生理学的・遺伝学的解析を行うことにより、成長や生殖、ストレス応答に関わるCa2+を介した情報伝達系の分子機構を解明する。
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研究成果の概要 |
MID1-COMPLEMENTING ACTIVITY (MCA)は陸上植物特異的タンパク質で、機械ストレス応答時のカルシウムシグナル伝達系に関わる。イネなどでは、細胞の増殖や分化に関わることが報告されているが、MCAが如何にカルシウムイオンを介して細胞増殖・分化を制御するのかは不明であった。この問いに答えるために、本研究ではゼニゴケMarchantia polymorphaのMCAオルソログMpMCAの機能解析を行った。その結果、MpMCAは細胞分裂活性の高い細胞で発現し、細胞内カルシウム濃度を適正に維持することで細胞・組織の三次元構造を制御していることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
植物は低温、乾燥、病原菌などの環境ストレスに応答して細胞内カルシウム濃度を上昇させ防御遺伝子の発現を誘導する。この機構については広く研究が進み、それに関わるカルシウムシグナル伝達系の分子実体も明らかになってきた。しかし、植物の成長・発達過程の細胞増殖・分化を制御するカルシウムシグナル伝達系の実体については研究が進んでいない。本研究では、生活史の大半を半数体で過ごすゼニゴケを利用したカルシウムイメージング系を構築し、生理学的・分子生物学的解析を行うことでMpMCAが細胞増殖・有性生殖のカルシウムシグナル伝達系で機能する分子であり、MCAの機能が陸上植物で保存されていることを明らかにした。
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