研究課題/領域番号 |
20K06705
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
長谷 あきら 京都大学, 理学研究科, 名誉教授 (40183082)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | フィトクロム / 分子種 / 舌構造 / N-PASドメイン / 光感度調節 / 避陰応答抑制 / 植物進化 / 野外光環境 / 温度応答 / 避陰応答 / FR高照射反応 |
研究開始時の研究の概要 |
植物の主要な光受容体フィトクロムにはAとBという機能が大きく異なる分子種が存在する。植物は進化の過程で、両者のアミノ酸配列の一部を変化させ、この機能分担を実現した。しかしながら、具体的にどのアミノ酸残基がどのように機能分化に寄与しているかは分かっていない。本研究では、フィトクロムAとBの中間の分子を様々設計し、それらを遺伝子導入植物で発現させ機能を評価することで、この謎の解明を目指す。
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研究成果の概要 |
フィトクロムのphyAとphyBの間には大きな性質の違いがある。本研究において我々は、phyAで見られる光高感度化が、フィトクロム分子内の舌構造と呼ばれる小領域に起因することを、phyA/phyBキメラ分子やアミノ酸置換分子の生理機能を解析することで明らかにした。さらに、フィトクロム分子の系統解析を行い、この構造変化が被子植物が分岐した後に生じたこと推定した。加えて、phyAによる避陰応答抑制には、高感度化は不要で、別のドメインの働きよることを発見した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
植物は光環境を感知し適切に応答する能力を発達させてきた。本研究により、植物特有の光受容体であるフィトクロム分子において、そのアミノ酸配列を一部変換するだけで例えば光感度などの性質を大きく変化させることができることが示された。この結果は、進化的、生態学的側面から興味深いだけでなく、フィトクロム分子を植物生産向上に応用する上でも、またフィトクロム分子を光受容体として取り出して利用する上でも重要な知見である。
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