研究課題/領域番号 |
20K06722
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44040:形態および構造関連
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研究機関 | 近畿大学 (2022) 岡山大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
前嶋 翔 近畿大学, 医学部, 助教 (10773286)
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研究分担者 |
坂本 浩隆 岡山大学, 自然科学学域, 准教授 (20363971)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 性行動 / 性機能 / 神経ネットワーク / ガストリン放出ペプチド / 神経科学 / 神経内分泌 / 神経ペプチド / ガストリン放出ペプチド受容体 |
研究開始時の研究の概要 |
交尾行動や生殖器は多数の生理活性物質によって制御されている。その中でも、中枢神経系に発現するガストリン放出ペプチド(GRP)は、ラットにおいて脊髄レベルで勃起や射精といった雄の性機能を支配する神経ペプチドである。脳へ投射する脊髄GRPニューロン群は雄優位であることから、GRPは雄の交尾行動(性行動)の制御にも関与すると考えられる。本研究では、脳あるいは脊髄GRP系の性行動への関与やGRP系の活性に関わる神経回路および生理活性物質について解析することで、脊髄で性機能を支配するGRP系が、脳において性行動の制御に関与するかを脳-脊髄のGRP系の機能連関を着目して明らかにする。
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研究成果の概要 |
雄ラットの性行動の制御中枢である内側視索前野や雌フェロモンの受容に関わる内側扁桃体におけるガストリン放出ペプチド(GRP)の機能を調べた。受容体アンタゴニスト投与や毒素受容体標的細胞破壊法によりGRP受容体発現ニューロンの機能を低下させて解析を行い、性行動および勃起や射精などの性機能が著しく減衰し、雌の匂いに対する指向性が低下することを明らかにした。組織学的解析を行ったところ、視交叉上核や内側扁桃体に分布するGRPニューロンは、内側視索前野に投射していた。以上から、脊髄において雄の性機能を司るGRPが、脳では性機能制御に加えて性行動の制御に関与することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、脳におけるガストリン放出ペプチド(GRP)系が、雄の性行動を促進的に制御し、勃起や射精などの末梢性の性機能の調節にも関与することが明らかになった。GRP系はこれまで、消化管ホルモンとしてだけでなく、脊髄レベルで性機能の調節に関わることや、痒みを特異的に伝達する因子として機能することが報告されており、本研究による成果は脳内GRP系の新たな生理機能を示すものである。また、末梢において性機能を司るGRPが中枢においても同様の機能を有するという事実は、心因性勃起障害の発生機構やその治療法の確立などへの応用が期待でき、社会的貢献度も高いものと考えられる。
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