研究課題/領域番号 |
20K06760
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45010:遺伝学関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
阿部 拓也 東京都立大学, 理学研究科, 助教 (50779999)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 染色体安定性 / DT40 / BLM / RMI1 / RMI2 / ブルーム症候群 / DT40 cells / TOP3a / TOP3alpha |
研究開始時の研究の概要 |
BLMはこのブルーム症候群の原因遺伝子産物で、BTR複合体を形成し、相同組み換えの過程で、組み換え中間体を解消する役割を担っている。このBTR複合体の個々の構成因子の機能はある程度解明されているが、複合体構成因子間の機能的関係については不明な点が多く残されている。本研究は、申請者が世界で初めて作製に成功したRMI1条件欠損株を元にBTR複合体を構成する因子の多重遺伝子欠損株を作製・解析することで、これまで動物細胞において未解明であったBTR複合体構成因子間の機能的関係を遺伝学的に明らかにし、BTR複合体がどのような作用機序で組み換え中間体の解消を行うのかを解明することを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では相同組換え機構において生じるDNA鎖の絡まりを解消する「BLM-TOP3alpha-RMI1-RMI2 (BTR) 複合体」の遺伝学的関係性を明らかにすることで相同組換え機構の理解を深めることを目指した。その結果、RMI1/RMI2間での合成致死性を発見し、さらにその合成致死性がBLMを欠損させることで抑制されることを見出した。既に酵母を用いた研究で得られている結果も踏まえると、BTR複合体による相同組換え制御機構は、酵母から高等真核生物まで高度に保存された機構であることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
BTR複合体を構成するタンパク質をコードする遺伝子の変異はブルーム症候群などの遺伝病の原因となる。これらの遺伝病ではありとあらゆる癌の発生頻度が上昇することから、BTR複合体の機能を理解することは、癌の発生メカニズムの解明、そしてその予防にとっても重要である。本研究で明らかにしたBTR複合体における遺伝学的関係性は今後さらにBTR複合体の機能の詳細を解明するための基盤となるものである。
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