研究課題/領域番号 |
20K06766
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45020:進化生物学関連
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
浜地 貴志 中央大学, 研究開発機構, 専任研究員 (10784556)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 性分化 / クラミドモナス / ボルボックス / 転写因子 / RWP-RKドメイン / 有性生殖 / 性決定 / 進化発生学 / 緑藻 / 雌雄性 / ゲノム編集 |
研究開始時の研究の概要 |
雌雄二極化の鍵である「ボルボックス系列緑藻性決定因子MIDの有無がどのように、どの遺伝子を発現誘導/抑制することで性分化を生じるのか」というコア分子基盤動態は、未だ未解明である。同型配偶クラミドモナスの性分化制御機構と被制御遺伝子群全体を包括する性分化分子機構を明らかにし、同型配偶・異型配偶・卵生殖がすべて近縁な系統群に現存するすべてボルボックス系列緑藻全体で既に得られている比較ゲノム学的資源を直ちに応用して機能実証を試みることにより、ついに精子と卵の二極化をもたらした分子基盤が解明できると考えた。
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研究成果の概要 |
同型配偶クラミドモナスと卵生殖ボルボックスの有性生殖において、性決定遺伝子MIDの有無によって配偶子の遺伝子発現プロファイルが変化することは知られていたが、その分子基盤は不明であった。本研究ではMIDと相互作用する因子VSR1を同定し、さらにVSR1がMIDの非存在化ではVSR1自身と相互作用してホモダイマーを形成することが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
同型配偶クラミドモナスにおいて1994年に性決定領域ならびに1997年にマイナス・オス性決定転写因子MIDが同定されて以来じつに30年近い年月にわたり一切不明であった、ボルボックス系列緑藻の性決定にかかわる遺伝子制御の分子基盤の実体が本VSR1の発見によりついに解明されたと信ずる。この結果はむしろ今後、どのような遺伝子群の発現が「性の実質」であるかを明らかにするためのスタートラインに立つものとして位置づけうるだろう。
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