研究課題/領域番号 |
20K06789
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45030:多様性生物学および分類学関連
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研究機関 | 京都大学 (2023) 広島修道大学 (2020-2022) |
研究代表者 |
城野 哲平 京都大学, 理学研究科, 准教授 (70711951)
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研究分担者 |
戸田 守 琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, 准教授 (40378534)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 生殖隔離 / 求愛音 / 音声コミュニケーション / 種認識 / 性染色体 / ヤモリ / 繁殖形質置換 / 染色体 / 連鎖 / 爬虫類 / 鳴き声 |
研究開始時の研究の概要 |
「性染色体の獲得による種多様化の駆動仮説」を検証するため、まずミナミヤモリ種複合群とその近縁種と対象に性染色体の進化過程を復元する。次に遺伝性決定の進化により性染色体を獲得した種で、性染色体上に種認識形質関連の遺伝子座が集積しており、顕著な強化が進化しているかの検討を行い、性染色体の獲得が種多様性に果たした役割について考察する。
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研究成果の概要 |
生殖隔離の進化(強化)のメカニズムとそれに伴う種分化は、生物多様性創出の鍵となる重要な研究テーマである。しかし強化を野外で実証した例は多くなく、広範に生じると予測する理論研究との間に大きなギャップが存在する。そこで性染色体をもつ種ともたない種を含むニホンヤモリ種群を用いて、性染色体の獲得に伴いその上に隔離形質の遺伝子座が集積することによって組み換えが防がれ、強化を介した種分化が駆動されるという仮説の検証を試みた。ゲノムについての基盤情報を整備するとともに、同種群で性染色体を獲得した種でより顕著な繁殖形質の強化が生じているか検討し、性染色体の獲得が種多様性に果たした役割について考察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの理論研究で、強化の実現には染色体上の連鎖が大きな役割を果たすことが示唆されてきた。その半面、ヒタキ科の鳥などを除いてそれを実証した研究はほとんどなく、強化に対する性染色体の貢献度は、進化生物学の大きな未解決課題の一つとなっている。グループ内に性染色体をもつ種ともたない種を含むヤモリ属は、性染色体の強化への関与の検証に適した研究対象である。本研究はこうしたこの種群の利点を活かし、強化と性染色体との関係について近縁の複数種を対象として調べた世界に先駆けた試みである。
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